4月に新しい環境になってからもう一ヶ月。
そろそろ慣れてきたところでしょうか?
それとも「なんだかやる気が起きない」なんて感じてる?
それってきっと五月病!
脳と体の働きを知って、五月病を克服しましょう。
五月病とは
五月病とは、新しい環境に慣れない人が、GW明けなどに発症するさまざまな精神症状のことです。
一気に疲れが出たり、学校や職場に行く気になれなかったり、やる気がでないなどの諸症状を指します。
今回はこの「やる気がでない」に焦点を当てて、解決していきましょう。
やる気を出すためにまずは知りたい!身体と脳の進化の話
ではやる気を出したいと思ったらどうしたらいいでしょう。
それを知るにはまず、人間の脳と、身体の関係を知っておく必要があります。
人間の脳と身体の進化についてご説明しましょう。(ちょっとびっくりしちゃうかもしれませんが、ついてきてくださいね!)
人間の身体は、実は猿人の頃とさして変わってはいません。
足で歩いて手を使う猿人の身体は、現代の私達の身体とそんなに変わらないのです。
では、私達が猿人と大きく違うのはどこでしょう?
それはずばり「脳」です。
脳の進化によって人間は道具も使えるようになりましたし、高度な思考力を手に入れたのです。
このように順を追って見ていくと、実は人間は身体の進化が先で、それに追いつく形で脳が進化したといえますよね。
要するに、脳のほうが進化の順番からいって、身体の後輩に当たるわけなのです。
「人間の身体を司るのは脳だ!」
などと思っている人は多く、それはある意味で正解なのですが、あくまでも進化のプロセスにおいては、脳は身体の進化よりもずっとあとに成長した器官なのです。
だから、実は人間の体全体の優位は
脳>身体
ではなくて、
身体>脳
といったことも多分にあるのですね。
脳は身体に簡単に騙される!
どうやら、身体のほうが脳よりも先に進化したらしい。
このことはもうわかりましたよね。
そのため、脳は身体の動きよって簡単に騙されることがあります。
たとえば……
「泣きマネをしていたら、本当に悲しくなってきた」
「口角をあげていたら、楽しい気分になってきた」
などということが普通に起こるのです。
これは「身体の動きによって脳の感情が左右されているから」です。
「悲しい時にやるだろう動作」「楽しい時にやるだろう動作」を行うと、脳は簡単に「自分は今悲しい(楽しい)から、こういう行動をとっているんだ」と騙されます。
これは、身体の動きと、脳の感情を矛盾させないために合理化させようとするからです。
だから、「楽しい気分になりたければ、悲しくても笑顔を作る」などといったように、最初に身体の動きを変えることで、感情もそれに伴い変わっていくのです。
「やる気」についても同じことがいえます。
「やる気がでないから、やる気が出るまで待とう」っていうのは実はだめなんですね。そんなことやっていたら、いつまで経ってもやる気は出てきません。
「やる気がでないな~」
と感じたら、とりあえず「やってみる」ことにより、やる気が引き出されるんです!
「やる気を出す」ための具体的な方法
「やる気を出す」にはとりあえず以下のことをやってみましょう。
●とやかく言わず、やるべき仕事や勉強にとりかかる
●やる気のあるポーズ(ガッツポーズや、バンザイなど)をする
まるで子供だましのように感じるかもしれませんが、これは本当に効果的な方法です。
ただし、こういった行動のためには、ある程度の想像力が必要となるでしょう。
「もしもやる気のある私だったら、どんな行動を取るだろうか?」
そのようにイメージし、その行動を実際に行うことによって、気持ちが追いついていつの間にかやる気が出てくるということなんですね。
最後に
いかがでしたか。
まるで子供だましのような方法だけど、効果はバッチリです!
「五月病でやる気がでない……」
なんて言っているそこのあなた、ぜひ一度試してみてくださいね。
ただし、「どうしても気持ちが塞(ふさ)ぎこんでしまう」ということであれば、無理せず心療内科を受診することも考えてみてくださいね。