父親との関係で男運は決まる?家庭内ストックホルム症候群とは?

家庭内ストックホルム症候群-01

なんだか恋愛がいつもうまくいかない……。

好きだと思っていた男性に、手ひどい扱い受けてしまう……。

そんな「男運最悪!」な女性、実は結構いるんです。

実は、「女性の男運は父親との関係で決まる」という説があります。

「私って男運悪いなぁ」と感じている女子は必読です!

「家庭内ストックホルム症候群」って?お父さんのことを好きになりたい幼い少女の思い

「ストックホルム症候群(シンドローム)」という言葉、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。

これは、人質事件や誘拐事件において、被害者である人質が、なぜか犯人に好意を抱いてしまうことを言います。

武器を持って人質を監禁している犯人側は、いつだって人質を殺すこともできますよね。

そのため、人質は無意識下に犯人側に好意を示そうとします。

まずは自分が相手にポジティブな感情を向けることで、生き残ろうとするためです。

犯人側としても、明らかな敵意を向けてくる人質は厄介なので見せしめに殺してしまうかもしれません。でも、自分に好意的な人質に対しては嫌な気はしないので、結果的に生き残る可能性が高くなるからですね。

さて、このストックホルム症候群、家庭内でも起こると言われています。

これが理学博士である岩月謙司氏の唱えた「家庭内ストックホルム症候群」というもの(ちなみに本記事の内容は、彼の著作である『女性のオトコ運は父親で決まる』を参考にし、筆者の解釈によって書かれたものです)。

家庭での子どもは、親に守られ、家や衣服や食べ物をもらわなければ生きていけません。

親が子どもを愛している多くの家庭では、実に当たり前のこと。

でも、まれに親から愛情を受け取ることのできない子どもがいます。

これがまさにストックホルム症候群で言うところの

親(犯人):子ども(人質)

という形になっていることから、家庭内ストックホルム症候群と言ったのですね。

子どもは愛情をくれない親を心の奥底では嫌いに思っています。しかし、「嫌い」という感情を表に出すと、自分はますます愛情を受け取れないことを、無意識では気がつきます。

そのため、愛情をくれない親に対して、「それでも自分は親が好き」だと無理やり思い込むのです。

このメカニズムは、主に父親と娘との間で起こると言われます。

気になる彼は、父親の短所と同じものを持っていた!?

さて、父親に愛情をもらえなかった少女が成長すると、どうなるでしょう?

成長して大人になれば親に守られる必要がなくなってきます。

だから、「内心では父親が嫌いなのに、好きだと思い込み続けてきた元少女」は、自分が父親を嫌っているという事実を受け止めることができるようになります。

しかし、今度はこの女性の恋愛問題に、この父親との関係が大きく影響し始めます。

この女性は、嫌いだったはずの父親を好きだということに無理やりしてしまっていたため、自分の好きと嫌いの感情の区別がつかなくなっています。

「自分の好きなものと嫌いなものの区別くらいつくでしょ!?」

なんて思ったあなた、残念ながらそうでもないです。

実は好きと嫌いの感情はとても近いもの。

好きも嫌いも、「心を揺さぶられている状態」という点では同じなのです(参照「失恋後に怒りの感情がわいてきてしまったら?その理由と対処法」)。

ですから、本当は嫌いだと思っていることなのに、自分の心が揺さぶられたことで「どうやら私は彼のことが気になっていて、好きみたい」などと勘違いしてしまうことがあるのです。

そこで、好きと嫌いの区別のつかなくなっている女性たちは、本当は嫌いな男性に惹かれていくことになります。

  • 傷つける言葉を言う男性
  • 暴力をふるう男性
  • 過度なマザコン男性
  • 精神不安定な男性

要するに、ダメな男たち(参照「ダメな男とばかり恋愛してしまう、だめんず・うぉ~か~の特徴」)。

そしてそれらの男性の持つ嫌な部分は、彼女たちが嫌っていたはずの、父親の短所にそっくりなのです。

父親の短所と同じ短所を持った男性と別れられない女性の、無意識下で起きていること

父親と同じような短所を持った男性を好きになってしまった女性は、心の奥底では本当はそんな男性は嫌いなので、付き合ってからもしばしばトラブルになります。

激しい喧嘩をして衝突したり、相手に見下されたり、束縛されたり……。

それで短期間で相手の男性と別れると「なぜか私は男運が悪くて長続きしない」と悩む事になります。

しかし、短期間で別れればまだ良いほう。問題は、そのような短所を持った男性であっても、なぜかズルズルと別れられない女性がいることです!

なぜ別れられないかと言うと、彼女たちの無意識下で、以下のような理論が展開しているから。

1、前提として「私は父親をはじめとし、好きな男性からは愛されない」「好きな男性は愛情をくれるものではない」と思っており、自分に自信がない。

2、「愛してくれない男性から、もしも愛情を引き出すことができたならば、それがきっと真実の愛情に違いない! その愛がぜひ欲しい」と思うため、自分のことをひどく扱う男性に執着し、別れない。

3、「私を愛してくれる男性の愛情は、もらっても意味がない」「私の事を好きだと言う男性には馴染みがないので、深く付き合いたいと思わない」と考える。そのため、愛情をくれそうな男性には見向きもしない。

4、心のどこかでは、ダメな男である相手の男性を見下す気持ちがあるため、「私がいなければダメなくせに」と、愛されなかった父親への恨みを晴らそうとしてしまう。

真に好きな人と付き合うためには、相手と「励まし合いの関係」になっているかチェックしよう

では、無意識下では嫌いな相手との恋愛をしないためには、どのようなことに注意したらいいでしょうか。

それは相手との関係が、「励まし合いの関係」になっているかどうかを見ることです。

岩月謙司氏は、著書の中で「励まし合いの関係」についてこう書いています。

誰かが犠牲にならないと保てない関係というのは危険です。
【中略】
愛と信頼の関係になっていれば、つきあえばつきあうほど楽しくなります。
真に楽しければ、もっと楽しいことをしようとする意欲が発生します。
だから実際楽しいことを実行します。
こうして楽しい未来の予感がするようになるのです。
これが励まし合いの関係です。

無意識下で嫌いだと思っている相手とずっと一緒にいることは苦痛であり、交際が長くなればなるほどますます苦しくなってきてしまいます。

しかし、真に好きな相手となれば、楽しい未来の予感が訪れるのです。

真に自分が好きな相手となら、「一緒にいてもっともっと楽しくなるに違いない!」といった確信が持てるということでしょう。

あなたの今までの恋愛は、いかがでしたか?

最後に――今の恋愛パターンを変えるため、潜在意識を変えてみよう

私たちの過去の出来事が原因で無意識下で起きていることが、今の私たちの恋愛に大きく影響を与えている、ってちょっと怖いですよね。

だって、無意識なんて普段は意識ですもの(まぁ、だから「無意識」って言うんだけど)。

でも、もしもあなたが自分のことを「男運が無い!」なんて感じている、もしくはいつも同じパターンのだめな男に引っかかっていて、今回の記事の内容に心当たりがあれば、改善に向けて第一歩を踏み出したと言えます。

日々のちょっとした心がけで、無意識(潜在意識)に働きかけるという方法も有効ですよ(参照「マーフィーの法則って?恋愛と潜在意識の話」)。