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パリの5大ジュエラー、グランサンクとは何か知りたくない?


パリの5大ジュエラー、グランサンクとは

ジュエリー好きにはたまらない、宝飾ブランド(ジュエラー)の話。

「あのブランドのデザインの特徴は~」

「あのブランドの歴史は~」

なんてネタも楽しいし、何よりも

「どんな素敵なジュエリーを作っているブランドなのかしら!?」

というのがすごーく気になりますよね。

特に、フランスパリの5大ジュエリーブランドとも言われる「グランサンク」の話なんて、とても気になりませんか?

今回はグランサンクのすべてのブランド「ブシュロン」「ショーメ」「モーブッサン」「メレリオ・ディ・メレー」「ヴァンクリーフ&アーペル」について、しっかり説明します!

グランサンクとは?――フランスパリのヴァンドーム広場の偉大な5つのジュエラー

グランサンクとは直訳すると「偉大な5つ」。

パリのヴァンドーム広場にあるジュエラーのうち、特に一級だとフランスの高級宝飾協会が認定した5つのブランドのことを言います。

老舗ジュエラーの同業社同士の結びつきであるとも言えますね。

実は、フランス高級宝飾協会そのものは今は活動をほとんど行っていません。そのため、グランサンクという言葉も本国フランスでは廃れた呼び名となってしまっています。

しかし、グランサンクにあまり馴染みのない日本人にとってはかえって新鮮なものに聞こえることでしょう。

グランサンクは、世界5大ジュエラー(ハリーウィンストン・ティファニー・カルティエ・ブルガリ・ヴァンクリーフ&アーペ)ほどには知名度はありません。

しかし、パリのヴァンドーム広場というごく狭い場所に、世界的に勝負できるブランドがそろっているということ自体、とてもすごいことだと言えるのです。

1、ブシュロン(BOUCHERON)

ブシュロン(BOUCHERON)

https://jp.boucheron.com/ja_jp/︎

今でこそたくさんの宝飾店が並ぶ、ヴァンドーム広場ですが、ここに最初に目をつけて店舗を構えたブランドがブシュロンでした。

女性の肌を美しく見せるためのジュエリー作りに傾倒し、150年以上も多くの女性たちの支持を受けているブランドです。

創業当時まだ28歳と若かったフレデリック・ブシュロンは、ビジネスの才能もあったのでしょう、動物などをモチーフとしたアール・ヌーボー様式のジュエリーを発表し、瞬く間にブランドを有名にしていったのです。

ヴァンドーム広場の中でも、最も日当たりの良い場所に店舗があるという話で、日に照らされたジュエリーの輝きをもそのブランディングに活かしたと考えられます。

のちにグッチの傘下になり、さらにパリのファッション大手企業のケリングの保有ブランドとなりました(ちなみに、ケリングの他の保有ブランドは、イブサンローラン、ボッテガヴェネタなど多数)。

その際にデザイナーの入れ替わりがあったためか、かつての雰囲気と変わってしまったと感じるファンもいました。しかし、現在は「キャトル」シリーズがとても受けていて、男女問わず新しいファンを増やしているように思います。

関東では2017年現在11店舗もあり、数が多いのでぐっと身近になってきました。

2、ショーメ(CHAUMET)

ショーメ(CHAUMET)

https://www.chaumet.com/jp︎

近年、日本でも認知度が上がってきたショーメ。ヨーロッパ各国の王室を顧客に持っていて、主にティアラを受注していることでも有名ですね。

かのナポレオンが魅了され、妻や姪のためにジュエリーを作らせたとか。これがきっかけでショーメのジュエリーは他の王族・貴族に注目され、現在に至るまでの人気を獲得しました。

ショーメは、王族のティアラを手がけてきたこと、その歴史を非常に誇りに思っています。その証拠に、ヴァンドーム広場にある本店の美術館にティアラの模型を展示しています。ショーメは現在でも新作を発表する時には、それらがティアラの思想性に合う物をイメージしていると言います。

ショーメは花や植物などのモチーフのジュエリー作りを得意とする面もあり、そのデザインからは繊細な女性らしさを感じることができます。

店舗は意外にも多く、特に関東では伊勢丹新宿をはじめとして8つあり、アクセスしやすくなっています。

3、モーブッサン(MAUBOUSSIN)

モーブッサン(MAUBOUSSIN)

http://www.mauboussin.jp/︎

1878年のパリ万博で大きく評価されたことで、躍進したブランドがモーブッサン。

ジュエリーストーンと言えばダイヤモンドと思ってしまいがちですが、グランサンクの一つ、モーブッサンが得意とするのは色石のジュエリーです。おまけに大きく豪華なデザインなので、大胆で派手なイメージですね。

現在日本では華奢でシンプルなデザインのほうが支持されているので、その意味ではあまり日本人向けのブランドとは言い難いかもしれません。

ですが、遊び心のあるデザインのコストパフォーマンスはバツグン。

また、昔から時代の空気に敏感で、当時の世相を写し取ることにも長けています。

たとえば、反社会的な雰囲気が濃くなると、過剰で激しいデザインを発表するなどですね。その時代の女性たちの求めるニュアンスを感じ取り、新しい雰囲気のジュエリーを世に送り出しているのです(たとえば、現在のモーブッサンの代表作である「チャンス・オブ・ラブ」というシリーズは独立した女性のために贈るシリーズです。そのデザインは公式サイトでチェックしてみてください)。

近年ではアジアでの店舗展開にも力を注いでいるので、日本でも有名になってきました。

日本では首都圏の三越・高島屋・大丸内を中心に店舗を構えています。

4、メレリオ・ディ・メレー(MELLERIO dits MELLER)

メレリオ・ディ・メレー(MELLERIO dits MELLER)

http://www.mellerio.fr/ja/︎

1613年創業の老舗ジュエラーです。

現存のジュエラーとしては最古という話もありますね。ブランドの独自のカットである、卵形の「メレリオカット」が有名です。

貴族に愛されたブランドで、かのマリーアントワネットもこのジュエラーのファンだったと言いますから、歴史の深さを感じずにはいられませんね。他にもヨーロッパ各国、アメリカやアジアの王族や貴族からオーダーを受けたブランドなので、注文書そのものがブランドにとっての大切な資産になっています。この注文書を元にして歴代の王女をイメージしたリングを新たに発表するなど、老舗ならではの挑戦も続けています。

新宿伊勢丹にも店舗があり、日本でもその洗練されたジュエリーを手に入れることができるので、興味のある方はぜひ赴いてみてはいかが?

5、ヴァンクリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)

ヴァンクリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)

http://www.vancleefarpels.com/jp/ja.html

1906年に創業されたヴァンクリーフ&アーペルは、グランサンクの中では最も若いブランドです。

ヴァンクリーフは宝石の研磨職人。

対してアーペルは宝石商の娘。

この2人が夫婦となったことから、ブランドはスタートしました。

グランサンクで最も若いブランドでありながら、世界五大ジュエリー(ハリーウィンストン・ティファニー・カルティエ・ブルガリ・ヴァンクリーフ&アーペル)の一つとしても数えられて評価の高いハイジュエリーブランドです。

そのブランドコンセプトはずばり、「愛・夢・美」。

そのコンセプトどおりの繊細で可愛いらしいデザインのジュエリーが満載のジュエラーです。

「ミステリーセッティング」別名「インビジブル・セッティング(見えないセッティング)」と言われる、石留めの技術を発明し、特許を持っていることでも有名です。

通常、ジュエリーの石留めは爪を用いて、宝石を支える形でついています。

しかし、ミステリーセッティングの場合、特殊な技法で下から石を支え、宝石のみが見えるようになっているんですね。

高いスキルが必要とされるため、ミステリーセッティングのできる職人は限られています。

ミステリーセッティングには技術も時間も必要なため、年間数点しか作ることができず、まず店頭には並びません。モナコ大公と、元女優のグレース・ケリーの婚約に贈られたのは、ヴァンクリーフ&アーペルのミステリーセッティングのジュエリーでした。

以降もブランドとモナコ王族との関係は続いています。

銀座や横浜など関東に店舗は7つ、地方にも10店舗展開しています。


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水嶋英美里

水嶋英美里

ライター。文学系の大学院を修了しており、国語科の教員免許持ち。コラムは根拠のないテクニック紹介にならないよう、「なぜこうすれば結果が得られるのか」といった部分まで踏み込んで書くことが得意。猫と文学とカモミールティーを愛する。