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「なぜだか生き辛い…」と思ったら、大人の発達障害かも。その特徴とは?


大人の発達障害の特徴

「やらなきゃいけないとわかっているのにできない」

「他の人にはなんでもないことが自分にとっては難しい」

「もしかして自分はダメな人間なのかな……」

このような悩みを抱えてはいませんか?

努力しているのになかなかうまくいかないのは、あなたが他の人とは違った脳の働きを持つ「発達障害」を抱えているからかもしれません。

今回は誤解されがちな発達障害の基本について一緒に学んでいきましょう。

発達障害ってどんなもの?――ADHDとアスペルガー

よく勘違いされるのですが、発達障害は病気ではありません。

言うなれば「生まれ持った頭の使い方の癖」とでも言うべきもので、病気ではないので治すことはできません。

世の中は発達障害ではない人たちが大多数を占めており、その人達向きのシステムとなっているので、発達障害の人たちにはやや生きにくい社会となっています。

とは言え、発達障害の人の割合は全体の6%ほどとも言われ、40人のクラスのうちの2、3人は発達障害の可能性があるのです。

そう考えると決して少ない数ではありませんよね。

子供の頃見逃されていたのが、大人になってから「なんだか自分は他の人と違うかも?」と気づくケースも多いんですよ!

さて、発達障害の中でよく知られているのが、「ADHD・ADD(注意欠陥多動性障害)」と「アスペルガー(ASD・自閉症スペクトラム)」です。

それぞれの特徴を簡単にまとめておきましょう。

ADHD・ADD(注意欠陥・多動性障害)

  • 不注意で気が散りやすく、衝動的に発言したり、行動してしまったりすることが多い。

  • やらなければならないことに手がつけられず、ついつい先延ばししてしまう。結果、締め切り間近に取り組む。

  • 単純ミスや忘れ物が多く、計画を立てることが苦手。

アスペルガー(ASD・自閉症スペクトラム)

  • 何かに集中するあまり大事な用事をすっぽかしたり、人から話しかけられても無視してしまう。

  • 社会性に乏しく、悪気はないのに人から勘違いされて衝突することが多い。人間関係・チームワークが全般的に苦手。

  • 空気が読めず人を怒らせてしまう。雑談が苦手でどうしていいかわからない。


さて、あなたにも当てはまる特徴はありましたか?

掃除ができない女性の中にはADHDの人がかなり多いとも言われています。

(※2017年現在「アスペルガー」は「自閉症スペクトラム」という呼び名になっていますが、より知名度の高い「アスペルガー」という言葉を本記事では使っています。ちなみにこの障害は以前は「広汎性(こうはんせい)発達障害」と呼ばれていたものとほぼ同じものです)

発達障害の人に降りかかる困難とは?

発達障害の人にはさまざまな困難がふりかかります。

それは世の中が発達障害向けには作られていないため、「できなきゃいけないとわかっているのに、なぜか自分にはできない」ということの連続になるからです。

たとえばこんな風に。

  • 掃除が全然できない。

  • 些細なことで人と口論になる。

  • 長く続けることが苦手。

そうこうしているうちに周囲からも

「なんでこんなこともできないの?」

「怠け者なんじゃないの?」

という冷たい目で見られ、自分自身への評価が下がってしまうんですね。

また、インターネットの影響のためか「発達障害=血も涙もないサイコパスってこと?」という間違った認識も広まってしまいました。

しかし、発達障害の人の中にも素晴らしい才能を持っている人だって、真心にあふれている優しい人だって当然いるのです。

決して発達障害の人が、人間的にレベルが低いわけではないので、その辺りのことを誤解しないようにしましょう。

発達障害の人の中にもいい人も悪い人もいるし、それは他の発達障害ではない人と同じことなのですよ。

「発達障害であるのか違うのか」よりも「生き辛さを解消させる方法」のほうが大事

もしも、あなたが最初の項目の「発達障害の特徴」に当てはまったものがあっても、気にしすぎることはありません。

それぞれの特徴は以上のようなものですが、ADHDとアスペルガーは一見似ている特徴を示すこともあるため、

「自分は発達障害だろうか?」

「だとしたら自分はADHDとアスペルガーのどちらだろうか?」

と考えることにあまり意味はありません。

そもそも、世の中にはたくさんの人がいて、「発達障害じゃない人」「発達障害っぽい人」「間違いなく発達障害の人」という感じでグラデーションのようになっています。

だからあなたが「自分は発達障害かも!」と思っても、医師に言わせれば「ちょっと発達障害っぽい人なだけだよ」というレベルかもしれないのです。

大事なのは「あなた自身がどれほど生きづらさを感じているか」という点です。

あなたが仮になんらかの発達障害であることが判明したとしても、あるいは判明しないとしても「今の抱えている生き辛さをどうにかしなくてはいけない!」という思いに変わりはないでしょうから。

先ほど「病気ではないので治すことはできません」と言いましたが、訓練によってその生き辛さをいくらか解消させていくことはできるはずなのです。

「私って発達障害かも」と感じたら、病院で発達障害の診断は受けるべき?

しかるべき病院を受診して時間をかければ、「発達障害か違うのか、発達障害だとしたら名前は何か」という診断を受けることができます。

「この人は○○という発達障害ですよ」と認められることで、以下のようなメリットもあります。

  • 病院で適切なカウンセリングなどを受けられる

  • 発達障害者向けの福祉サービスや支援を受けられる(就労支援など)

もしもあなたがこのメリットを魅力的に感じるのなら、診断を受けるのもいいかもしれません。しかし日本は専門医が少ないため、結果が出るまでには時間がかかるでしょう。

「メリットどうこうよりも、とにかく自分の「生き辛さ」から脱却するのが優先だ!」と思うのならそこからスタートしてみましょう。

ただ、発達障害によって困ることが多いと、そのせいで気分がふさぎ込んでしまうという二次的なトラブルが生まれることも。その場合は我慢せずに心療内科に行ってみてくださいね。


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水嶋英美里

水嶋英美里

ライター。文学系の大学院を修了しており、国語科の教員免許持ち。コラムは根拠のないテクニック紹介にならないよう、「なぜこうすれば結果が得られるのか」といった部分まで踏み込んで書くことが得意。猫と文学とカモミールティーを愛する。