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女性の貧困について知る!貧困者が受けられる支援制度


女性の貧困について知る!貧困者が受けられる支援制度

「女性の貧困」という言葉、あなたも聞いたことがあるでしょう。

近年の日本社会では貧困状態にある人がとても増えているといいます。さらにその中でも女性は男性よりも貧困に陥りやすいと言われます。

あなたの身近な人や、あなた自身もお金のことで困ってはいないでしょうか?

今回の記事はそのような女性の助けにもなりますし、「貧困なんて関係ないよ~」と思っている女性にもぜひ知っておいてもらいたい内容となっています。

あなたがほんの少し意識を変え、知識を持つだけで、困っている女性が助かるかもしれないのです!

はじめに――「貧困」ってよく聞くけど「貧乏」とは違うの?

「貧困」という言葉は単に「貧乏」という意味とは違います。

「今月服買いすぎてきついな~」

「節約のために自炊多めにしよう!」

といった少しの工夫でなんとかなるのが「貧乏」なのだとしたら、「貧困」はもっと根深い意味が含まれています。

たとえば……

「もう服がぼろぼろだけど、お金がないから服を買ったら食べるのにも困ってしまう」

といった、「お金がないがゆえに非常に困った状態にある」のが貧困だと言えるでしょう。

要するに、衣食住(着るもの・食べるもの・住む場所)が不足していて困っていることを言うのです。

データの取り方や言葉の定義にもよりますが、日本でもこの貧困状態にある人が、なんと6人に1人はいるのではないかと言われています。

データで見る!女性は男性よりも貧困に陥りやすい

このような貧困の中で私たち女性が注目しなくてはいけないのが、ずばり「女性の貧困」です。

実は女性は男性よりも貧困に陥りやすいと言われています。これは、日本の雇用環境が男性有利に作られているためです。

実際に総務省の発表したデータを見てみましょう。

★男性の非正規雇用労働者の割合
1985年:7.5%
2015年:21.9%

★女性の非正規雇用労働者の割合
1985年:32.1%
2015年:56.3%

男女ともに非正規雇用者の数はずいぶん増えましたが、ことに現在の女性の労働者は半数以上もの人が非正規なのですね。

ではどれだけ稼いでいるのか、平均所得はどうでしょうか。

★男性の平均所得
1996年:569万円
2012年:502万円

★女性の平均所得
1996年:276万円
2012年:268万円

こちらも男女ともに所得は減っていますが、やはり女性が男性と比べて低所得であることには明らかで、女性の平均取得は200万円代で固定化していますね。

もともと厳しい雇用状況であったのが、近年さらに拍車がかかっている状態だと言えます。

また、女性は男性よりもDV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者になりやすいことも貧困に関わっているようです。

貧困にあえぐ女性が稼ぐための方法は風俗で働くことだが…

衣食住にも欠くほどの貧困に陥ってしまった女性たちは、どうするんでしょう?

彼女たちは手っ取り早く稼ぐため、性風俗などの夜の世界で働くことが多いと言います。

職業で人を差別してはいけないですし、そのようなお店でも労働者である女性を大切にしてセーフティネットになっているところもあるにはあるでしょう。

しかし女性が身を守るためには、性風俗で働くことはとてもおすすめできません。

まずは性病など病気にかかるリスクは格段に増えます。特に最近は梅毒という性病が大流行しています。

体だけではなく、好きでもない男性の相手をすることで、自分を無価値と感じてしまい、心を病むかもしれません。

体しか売るもののない自分を「汚らわしい」とか「価値がない」と感じ、自己評価も下がるかも。

だからあなたが現在どんなに困っていても、これからどんなに困っても、決してこの道には行かないでもらいたいのです。

もしすでにそのような道に行ってしまったという女性がいれば、せめてその職業を永遠のものとは考えず、期間を決め、なるべく早く引きあげてほしいとも思います。

貧困の人たちをターゲットにしてお金を搾り取る、「貧困ビジネス」と言われるものも横行しています。

あなたがもし貧困状態になっても、このようなビジネスにだけはだまされないでくださいね。

万が一のために知りたい!貧困者を救うための制度

しかし、私が画面の向こう側からいくら叫んでも、貧困に悩んでいる人のお腹はふくれませんよね。

ここからは具体的に、貧困状態にある人が現状から抜け出すための行政の福祉制度や、その他のシステムをご紹介しましょう。

とりあえず当面の生活資金が欲しい

低所得者を対象とした「生活福祉資金貸付制度」というものがあります。

また、あなたが大学生だとしたら大学が臨時貸付を行っていることもあります。それぞれの窓口へ行ってみましょう!

いずれも少額での貸付となるでしょう。

年金や国民健康保険料、税金が払えない

年金や国保の支払いは所定の手続きを踏めば猶予してもらえます。あなたの状況が厳しいと判断されれば、免除になる可能性もあります。

まずは役所に行って、支払いが厳しい旨を相談してみましょう。

税金も同じで、仮に免除はできなくても分割支払いなどに応じてくれることがあるので、ぜひ相談を。

学生時代の奨学金の返済ができない

このご時世、日本学生支援機構の奨学金を借りた人は多いでしょう。こちらも手続きによって返済を猶予したり、月々の支払いを減額することができます。

詳しくは公式サイトを確認しましょう。

病院にかかれない・医療費がない

病気やケガなどをしたのにお金がなくて病院にいけないのは一大事です。

こんな時には「無料定額診療」を利用しましょう。これは経済的な問題を抱えて医療費が払えない人が、診療を受けることのできる制度です。

ただしどこの病院でもやっているわけではないので

「あなたのお住まいの地域 無料定額診療」で検索して、その病院の受付で申し出てください。

大丈夫、無料定額診療を行っている病院は全国に500以上もあります。

食べるものがない

フードバンクという食べ物を無償で配る活動をしている団体があります。所定の場所に行けば、缶詰やパンなどの配給を受けることができます。

詳しくはセカンドハーベスト・ジャパンの公式サイトから確認してください。


以上のような支援は、あくまでも一時的なものです。

支援を活用しながら、同時進行であなたの生活を立て直していきましょう。

今貧困状況にない女性でも万が一のために知識として知っておけば、あなただけではなくほかの誰かの手助けになるかもしれませんので、ぜひ覚えておいてほしいものです。

貧困に陥る理由は「自己責任」のみばかりではない

貧困状態に陥った人は

「こんな私だから貧困になってしまったんだわ……」

と自分を責めてしまいがちです。

さらに貧困者に対して

「どうせ能力がないから貧しくなったのだろう。自己責任だ」

なんて言う人もいます。

確かに、好き勝手に生きて貧しくなってしまった人も中にはいるでしょう。

が、必ずしもそればかりではないのですよ。

最初にデータで見たとおり、日本の雇用環境は女性にとても厳しく、半数以上は非正規で働いています。これは個人の問題ではなく社会問題なのです。

だからあなたがもし今、貧困に陥っていても自分を責めたり、価値がないと思わないでください。

そして、あなたの周囲に貧困にあえぐ人がいたとしたら、「どうせ自己責任でしょ」と切り捨ててしまう前にその人の話をよく聞いて判断してください。

何もあなたのポケットマネーで支援しろ、と言っているのではありません。

ただ話を聞き、あなたの持っている知識を教えてあげるだけで、その人の環境がよくなっていくかもしれないという話なんです。

最後に――最も大切なのは「知識」と「仲間」

世の中には貧困に陥っている人が、女性も含め大勢います。

また、貧困女性は貧困男性よりもホームレス化しにくいため存在そのものが見えにくいとも言われるぶん、やっかいで根深い問題なのです。

しかし、こんな時にも私たちを助けてくれるものがあります。

それが「知識」と「仲間」です。

貧困状態に陥ってしまっても、支援に関する正しい知識を持っていれば生活の立て直しまでなんとか過ごせるはずです。

仲間がいれば、お互いの知識を交換したり、たわいないお喋りから元気をもらうこともできるでしょう。

極端なことを言えば、たとえ経済的に貧しい状態になったとしても困ったことがないのなら問題がないとも言えます。

あなたが今困っていてもいなくても、その2つを得ていくことがあなたをさらに強くしてくれることでしょう。


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水嶋英美里

水嶋英美里

ライター。文学系の大学院を修了しており、国語科の教員免許持ち。コラムは根拠のないテクニック紹介にならないよう、「なぜこうすれば結果が得られるのか」といった部分まで踏み込んで書くことが得意。猫と文学とカモミールティーを愛する。