片思いの彼は大丈夫?男性に多い「回避依存症」のキケン

片思いの彼は大丈夫?男性に多い「回避依存症」のキケン-01

「片思いの彼といい感じだと思っていたのに、恋人関係になかなかなれない。むしろ避けられている?」

そのように感じているあなたは、「回避依存症」という言葉をご存知でしょうか?

回避依存症とは、恋愛などで特定の相手と親密になるのを避けようとする人のことを指します。仲良くなりたい気持ちはあるものの、相手と近づくのが恐い――もしかするとあなたの片思いの彼もそうなのかも。

今回は回避依存症について詳しく解説し、その接し方や注意したい共依存についてもお教えします。

回避依存症って何?その特徴とは?

回避依存症とは、「回避」という言葉からもわかる通り、何かを避ける人たちのことです。

そして、その何かとは「深い人間関係」です。回避依存症の人たちは束縛されることをとても恐れています。

「誰かに束縛されてケンカになることは、心が消耗するからイヤだ。だから深い関係にはならずに過ごしたい」

そう考えた結果、人との関わりを避けてしまう……というわけです。

このような特性は、たとえば以下のような形で表れます。

  • 感情的な他者との関わりが苦手
  • 自分の感情や本当の自分を他者に知られたくない
  • 他者から「要求されている」「束縛されている」と感じると逃げる
  • 恋人と付き合っていたが、親密で深い関係になってきたと同時に別れを告げる
  • 引きこもり傾向にある
  • 連絡無精であるに
  • 別れ話を含む、真剣な話し合いを避けたがる。そのため、音信不通にしたり、浮気をしたりして規制事実を作って相手と別れようとすることも
  • 恋人がいるのに、仕事や趣味などに過剰に時間を費やす(恋人と長時間過ごして親密な関係になるのが怖いから)
  • 自分から好きな人に猛アタックしたのに、OKをもらった途端に「恋人関係」というものを重荷に感じる
  • 1人の相手と長く付き合った経験がない
  • 自宅に入られることを嫌がる
  • 結婚願望が薄い
  • 浮気性

女性よりも男性に多いと言われる回避依存症、あなたの身近にも以上の項目が当てはまる人がいませんか?

それはもしかしてあなたの片思いの相手ではないでしょうか?

恋愛は2人で協力して深い関係を築いていくものですから、もしも片思いの相手がこれに該当する場合、あなたの前に大きな壁となって立ちふさがるでしょう。

回避依存症になってしまう原因2つ

回避依存症になってしまう原因は、大きく言って以下の2つとなります。

1、束縛的な親に育てられた

当人の親(主に母親)が束縛的な性格だと、回避依存症になりやすくなります。母親がガミガミとうるさく、なんでも指図してくる……このような幼少期・青年期を過ごすと、

「この束縛から逃れたい!」

「身近な人間関係とは、つまり束縛すること・されることだ。じゃあ恋愛や結婚も辛い関係だ」

そのように考えるようになってしまうんですね。

また、逆に親が放置気味で、「愛される」ということがどういうことなのかわかっていないため、親密になるというのがどういうことかわからない……なんてパターンもあります。

2、過去の人間関係での失敗・トラウマがある

信じていた相手に裏切られた経験があると、それがトラウマとなって回避依存症となることも。

たとえば、婚約までしていた大好きな恋人が、入籍間近に二股していたことが発覚した場合、恋愛不信&回避依存症になる人は多そうですよね。

回避依存症の人たちも「愛情が欲しい」と望んでいるが、それは時に「浮気」という形となる

あなたの片思いの相手や彼氏が、もしも回避依存症の場合、とてもやっかいなトラブルが起きるかもしれません。

回避依存症の彼と過ごすうちに、あなたはこのように思うことがあるでしょう。

「どうして私とデートしてくれないの?」

「私は意見を言い合って仲良くなりたいのに、なぜ何も言わないの?」

「彼が何を考えているのかわからない……」

親密な関係を恐れるあまりに、恋愛相手であるあなたを不安に陥れてしまうのですね。

では回避依存症の人たちは他者との関わりを本当に望んでいないのでしょうか?

いえ、そういうわけでもないのです。

回避依存症の人たちも

「誰かから愛されたい!」

と思っています。

が、それが特定の1人であると、しっかりと向き合わねばならなくなり、関係が親密になってしまってきゅうくつに感じて嫌だ――「じゃあ、1人じゃなくてたくさんの人から愛情をもらおう!」と考えるようになり、結果として浮気に罪悪感のない人となってしまうこともあるのです。

そのため、回避依存症の人の特徴の1つに、「浮気性」があるんですね。

片思いの相手が回避依存症だった時はどうすればいいの?その付き合い方

あなたの片思いの恋愛相手や恋人などが回避依存症の場合、どのように接していくのが一番うまいやり方でしょうか。

それは、あなたが彼に「束縛されている」と感じさせないようにすることに尽きます。

あなたが彼に何かをお願いするたびに、回避依存症の人は過剰に反応して「束縛だ!」と感じます。

これについて例を挙げましょう。

例1、回避依存症ではない彼氏A男
彼女「最近会えてないから、なるべく電話ちょうだい」
A男「わかった、なるべくするようにするね。でも忙しいからできなくてもごめんね!」
彼女「いいよ!」

例2、回避依存症の彼氏B男
彼女「最近会えてないから、なるべく電話ちょうだい」
B男「(なにそれ、強制? これって束縛じゃん)嫌だ」
彼女「悲しいな……」
~後日~
B男「あれから考えたんだけど、君の束縛がキツい。別れよう」
彼女「ええ! なんで!? どこが!?」

回避依存症のB男にとっては、ほんのささいな彼女のお願いも「束縛」や「強制」として映ってしまい、別れの理由にすらなってしまうのですね。

そのため、回避依存症の恋人や片思いの相手を離したくない・さらに仲良くなりたいのならば、その点にかなり気を遣い、例3のような対応を心がけなくてはいけません。

例3、回避依存症のB男に適切に接する彼女
彼女「最近会えてないね。お仕事がんばっているんだね。えらいなぁ」
彼氏B男「まぁね」

「最近会えてないから、こうしてほしい」という可愛らしい希望ですら「強制」「束縛」と思ってしまうB男ですから、この際すべてのお願いを封じてしまうほうがいいでしょう。

そして「仕事がんばっているね。えらいなぁ」など、相手を褒める方向に話を持っていけば、相手は束縛を感じません。

とにかく、相手に要求しているような物言いはしないようにします。ちなみに「○○が食べたいなぁ(に行きたいなぁ)」という言葉も、相手におねだりしているように聞こえるので注意しましょう。

また、回避依存症の特徴の一つに連絡無精がありますが、相手からメールやLINEなどの返信が無くても続けてこちらからメッセージを送ってはいけません。

また、相手の仲の良い人に状況を尋ねるなどもしないほうがいいでしょう。

そんなことをすれば

「追われている!」

「距離を詰められている!」

と、本人の「親密な関係になるのが恐い」という心に火を付け、状況とあなたへの好感度はさらに悪化します

連絡が来ない時も、気長に待つようにしましょう。

簡単に言えば「放置」でOK。

ただ、これらの気遣いをするには、かなり忍耐と努力が必要になり、時にストレスとなることもあるでしょう。

「回避依存症だろうがなんだろうが、どうしても彼が好きで、この片思いを叶えたい!」

という場合以外にはあまりオススメしません。

あなたに気を遣わせなくても済む片思いの相手を探すほうが、結局は幸せの近道ということもよくありますので、そのことは常に頭の片隅において下さいね。

「共依存」に注意!回避依存症と恋愛依存症はお互いに運命的に惹かれ合う

ところで、回避依存症の男性と惹かれ合うことが多いのが、恋愛依存症の女性だと言われます。

もしもあなたと片思いの相手にこのような兆しがあるのなら、それはイエローカードの関係です。

恋愛依存症の人は

「誰かに必要とされたい」

「自分のことを後回しにしてでも、相手から求められたい」

と思っています。

この考えは回避依存症の考えとは全然違うように見えますね。

しかし、現実には両者はとても深く惹かれ合うのです。

回避依存症の人が束縛を恐れるということは繰り返してきましたね。恋愛で束縛されたくないということは、「自分がこの恋愛の主導権を握って、自由でいたい」ということでもあります。

一方、恋愛依存の人は、「自分のことはさておき、相手を優先し、相手から自分がどう思われているかを気にする」ので、基本的に自分に自信がありません。

そのため、回避依存症の人から

「この人なら自分を束縛しないだろう」

と思われ、両者がくっつきやすくなるのです!

そして回避依存症の人は束縛されることもなく、自分の感情は見せないけれど相手に尽くしてもらって満足するのですね。

恋愛依存の人は尽くすのが得意ですから、最初のうちはお互いに運命的なものを感じます。

しかし徐々に恋愛依存の人のほうが「この人から本当に愛されているのか」と不安になり、離れようとします。

束縛されない恋愛を好む回避依存症の人はそれに気がつくと、相手の気を引くためにご機嫌をとります。

そして「やっぱり別れない・よりを戻す」ということになり、その後も別れる・別れないの波を繰り返します。

このような関係は「共依存」と呼ばれ、不健康な恋愛関係の最たるものですので、あなたは回避依存症にも恋愛依存症にもなってはいけませんし、そのような相手に片思いをしないようにしましょう(参考「片思いのうちに知っておきたい!恋愛関係で共依存にならないための心構え」)。

最後に

いかがでしたか。

回避依存症は「依存」とは言うものの、病気ではなく、その人の性質の一部と捉えたほうがいいでしょう。

この性質は多くの人が持っていますが、それが強すぎると、今回ご紹介したようにトラブルの種になることも。

もしもあなたの片思いの相手が回避依存症の特性が強そうなら、あなたには努力と忍耐が求められるので、それなりの覚悟が必要ですよ!

また、あなた自身に回避依存症っぽい部分が見られることもあるでしょう。

その場合は、意識的に他者と関わる機会を増やして、少しずつ改善していけるようにすると、さらにあなたの魅力が増していきますよ。