「媚びる」と「甘える」の違いとは?見返りを求めない女になろう

「媚びる」と「甘える」の違いとは?見返りを求めない女になろう-01

突然ですが、あなたは人に甘えることが得意でしょうか?

人に上手に甘えられる人は、可愛がられることも多いものですよね。

しかし一方で、「媚びることと甘えることの違いがわからないという」人がいたり、「甘えるのは悪いことだ」なんて言い出す人がいます。

媚びることと甘えることとは一見似てはいますが、その目的からして大きく違います。

今回は媚びることと甘えることの違いについて解説し、あなたが見返りを求めず相手のために甘えることのできる女性になるためのヒントを書いています。

「媚びる」と「甘える」の違いはズバリこれ!

筆者は他の記事(参照「片思い女子に告ぐ!男性を上手に頼って愛される方法」)でもたびたび「男性には上手に頼りましょう」といったことを書いているし、普段の生活でも恋愛相談を受けると同じように答えています。

恋愛に限らずとも、人に上手に甘えるスキルはとても大事なことだと思っているからです。

しかし、ある日相談者からこんな答えが返ってきたんですね。

「私、媚びるのは苦手なので、甘えるなんてできません!」

そこでハッとしたのですが、どうやら世の中の人にとっては「媚びる」と「甘える」の違いがわからない人も多いらしい。

私の解釈も入っていますが、恋愛などの人間関係において2つの違いは以下のようになるかと思います。

媚びる→相手に気に入られるように振る舞い、相手の機嫌を取る。時に色っぽい態度で男性の気を引くことも含む。自分が気に入られ、自分の要望を何らかの形で叶えてもらうために行う。

甘える→相手の好意などを受け入れること。相手の「してあげたい」という要望を何らかの形で叶えてあげること。

……2つの違い、お分かりいただけましたか?

そう、媚びることと甘えることの違いは、最終目的が「自分のため」か「相手のため」なのかということにあるんです。

具体例で見る――見返りを求めて自分のために行う「媚びる」と、見返りを求めず相手のために行う「甘える」

「媚びる」の場合、目的は自分側にあって、はっきりしています。

たとえば、「何か物が欲しい」「愛情を与えてほしい」からこそ、相手の機嫌を伺うし、セクシーな服装をしてみせる。

要は「見返りの部分が超重要!」というわけですね。

そしてあくまでも自分主体――自分が最終的にはこうしてほしいから、その手段のために、する――です。

対して、「甘える」の場合は目的は相手側にあります。

「相手が好意を向けてくれ、それを受け入れることで相手に気分良くなってもらう」、これは相手の能力を信じていることを示すことになります。

これは相手主体の在り方で、見返りは求めないのです。

まだ少しわかりづらいので、具体例を挙げましょう。

たとえばここに、経済的に余裕はないのに、「いずれ君と一緒に海外旅行に行きたいな!」とあなたに言ってくれる健気な恋人がいたとします。

「媚びる」人の場合、この時点ですでに「海外旅行に行くこと」や「海外旅行に連れて行ってもらえるくらいに愛されている自分」が目的となります。

そのため、媚びる人はあらゆる手を使って「海外旅行」を実現化しようとするでしょう。

しかし、「甘える」人の場合、あくまでも、彼が「君と一緒に海外旅行に行きたい」と言ってくれている、その事自体に感謝して重視します。

ですから、言われた時はもちろん「ありがとう、嬉しい♪」と素直な気持ちを伝え、相手の好意を受け入れます。これが「甘える」の部分であり、「あなたは私を海外旅行に連れて行ってくれるくらい、簡単にできる有能な人だもんね」という気持ちを表します。

しかし、「甘える」の目的は何かを手に入れることではなく、あくまでも相手を気持ちよくさせること。極端なことを言えば、海外旅行は実現しなくてもいいのです。

だからこそ、「甘える」人は「海外旅行」のために手をつくして、あらゆる手段を講じることも有り得ません。

目の前に示された好意を、その時ごとに気持ちよく受け取るだけなのです。それが目に見える物であれ、目に見えない相手の気持ちであれ、ね。

これらは恋愛関係に限らず、すべての人間関係で言えることです。

「お小遣いをたくさんくれるから、お母さんよりもお父さんのほうが好き」

などという子どもは、お小遣いのためにお父さんに媚びているだけ。お小遣いという見返りがなくなれば、この子どもがお父さんの気分を良くしようとは思わなくなるのです。

「媚びる」は自分の目的のために、相手をコントロールする自分本意な行為です

「じゃあ『媚びる』と『甘える』はあくまでも気分的な問題で、表面上の行動が一見すると変わらないこともあるのでは?」

なんて思った方もいるかもしれません。

これは半分正解です。

たとえばさっきの海外旅行の例の場合、

  • 海外旅行のために媚びる女性の行動が、甘えに見える?
  • 相手のために甘える女性の行動が、媚びに見える?

なんてことも、あるかもしれません。

が、ここで気が付かなくてはいけないのは、2人の関係全般の在り方です。

「媚びる」女性の場合は、別に恋愛に限らずとも自分のこと最優先で生きているはずです。

「私が○○してほしいから、相手をうまくコントロールしよう」

という発想にあり、このコントロールの一環として媚びているんですね。

じゃあ、もし彼女が、自分の欲しいものすべてのものが手に入ったり、「もうこの人からは私の欲しいものは受け取れないわ」と気がついてしまったりしたら?

あるいは、相手の側で「もう僕は彼女に何も与えてあげられない」「彼女に与え続けるのは、疲れた……」と思ってしまったら?

そう、その時点で「媚びる・媚びられる」で成り立っていた人間関係は終わりを迎えてしまうのですね。

なんて言うとピンとこないかもしれませんが、結局「媚びる」は自分本意な行為なので、「媚びる行動ばかりを取っていては、相手も疲れてしまって、人間関係に悪影響が出ますよ!」

というシンプルな話です。

ちなみに、「媚びる・媚びられる」の関係の典型は、売上のために媚びるキャバ嬢と、それを受け入れてお金を落とし続ける客です。

キャバ嬢と客は恋人同士ではないし、お互いに了解している関係なのでうまくいきます。

キャバ嬢と付き合う客もいますが、これは2人が「媚びる・媚びられる」の関係から脱したことを意味します。

あるいは、客がお金持ちなどの場合は、付き合ってもなお「媚びる・媚びられる」の関係でい続けることもあるでしょう。その場合は見返りだけでつながる、味気ない男女関係となります(本人たちがそれで幸せだというのなら、一向にかまわないですがね)。

最後に

いかがでしたか。

媚びることと、甘えることは一見見分けがつきにくいかもしれません。

が、実はその人の人間性をよく見ていれば、簡単に判断がつくんですね。

身近な知り合いを思い浮かべれば、その人が普段から自分のためだけに生きている人なのか、他者のことを考えている人なのか、あなたもだいたい分かるでしょう?

私たちは決して媚びることなく、上手に甘えることを学びましょう!

男性相手でも、女性相手でも基本的には同じように考えましょうね。

あなたが誰かに甘えているのを、たまたま見た第三者が「媚びている!」なんて批判してくることもあるかもしれません。私たちは女性ですが、ビジネスの世界はまだまだ男性社会ですから、特にそういう風に見られてしまうこともあるかもしれませんね。

それはただの勘違い&やっかみなので、相手をしてはいけません。

あなたが上手に甘えた相手と関係がうまくいっているのなら、そんな第三者の心無い言葉に惑わされないでくださいね。