巷には恋愛マニュアルと言われるジャンルの本や、ネットの記事がそこかしこにあります。
その中でロングセラーとして有名なのは、アメリカ発祥の「ルールズ」というマニュアルでしょう。理想の男性を手に入れるための法則が示されたこの本のシリーズを、ご存じの方も多いことと思います。
しかしルールズには「効果はない」「こんなことをする女性がいたとしたらモテない」「全体的に古めかしい」「日本には合わないやり方」といった意見もあります。
今回はそれらの意見から浮かび上がるルールズの注意点について、「期待理論」の考えを取り入れつつ書いてみました。
「『ルールズ』を実践する女性は高飛車で傲慢」という意見は本当か?
アメリカで生まれた「ルールズ」は恋愛マニュアルの古典とでもいうべきもので、ごく簡単に内容を説明すると、「手に入りづらい特別な女性を演じ、男性を追いかけさせることで恋を叶える(ひいては結婚する)」というもの。
効果のある恋愛マニュアルの一つとして、当ブランドの記事でも何度か取り上げています。
男性のハンター心をくすぐって、自分を落とすように仕向ける、というわけです。
しかし、ルールズを実践する女性に対して言われる批判のなかに
「今時そんな高飛車な態度を取っているようじゃ、男性から嫌われちゃうよ」
というものがあります。
確かに、ルールズを実践した人の中にも
「ルールズは私には向かなかった。私が彼に対して興味がないと思われてしまい、彼が離れていってしまった」
ということを言う人がいます。
ルールズを実践することは高飛車で男性に嫌われることなのでしょうか?
この答えを「期待理論」について解説しながら明かしていきましょう。
恋愛における「期待理論」とは?――期待があることでモチベーションも上がる
経営学の用語に「期待理論」というものがあります。
これをすごく簡単に説明すると、
「努力をすれば報酬を得られるという期待があるときに、モチベーションが上がる」
というものです。
これは恋愛でも同じことが言えるんです。
「努力をすれば、相手が振り向いてくれるかも」
という風に感じたときに、相手にアプローチ(努力)をしようと思えるのです。
逆に相手が振り向いてもくれなさそうで努力しても無駄だろうと思えば、その恋愛を諦めてしまうのですね。
そして、ルールズはバランスを少し間違えると、
「この女性はどう頑張ってもオレには振り向いてくれないな」
と思わせてしまう――期待を裏切ってしまう――やり方だと言えるのです。
だからこそ「ルールズをやっている女性は傲慢に見える!」「男性に嫌われてしまう!」なんて批判も出てくるのですね。
ルールズは「自分を大切にする女性」になることを目指すマニュアル
ルールズを実践している女性は、傲慢なのではなく、
「(とりあえず恋愛をさしおいても)自分を大切にし、特別な女性になること」
を目指しています。本の中でもそのメッセージはたびたび出てきます。
男性のために自分を犠牲にせず、自分の時間を大切にできる女性が、結果的に男性にとっては「ぜひ手に入れたい魅力的な女性」に見えるからですね。
手に入りそうで、手に入らない。この絶妙なポジションに立つ女性こそ男性が追いかけたくなる女性なのです。
しかし、「自分の時間を大切にしている」女性の様子が「自分だけを大切にしている」ように見えてしまえば、男性側は「彼女はオレに興味がないようだ」と受け取って期待が持てなくなり、あなたを振り向かせる努力をしなくなってしまいます。
「本当に全く手に入らない女性」「高嶺の花すぎる女性」になってしまってはダメなのですね。
特に恋愛経験値の低い男性であれば諦めてしまうハードルも低いので、注意が必要。
「ルールズ」が出版されたのはアメリカですが、欧米の男性よりも日本の男性は奥手で諦めが早いので、このあたりのバランスを見るのはとても大事なことです。
ルールズなどの恋愛マニュアルやテクニックで重要なのは「盲目の実践」ではなく「エッセンスを理解すること」
そう、片思いの彼に対してルールズを実践するためには、あなたのバランス感覚はとても大切です。
ルールズには
「こうするべきだ!」
「これを絶対に守りなさい!」
という項目がずらっと並べられていますが、それらを盲目的に実践することにあまり意味はありません。
真に重要なのは「エッセンスを理解すること」なのです!
いくらルールズが書いてあることでも、あるタイプの男性たちにとっては逆効果だということもあるかもしれません。
たとえば、ルールズでは「最初や二回目でのデートでは長時間(5時間以上)一緒にいてはいけない」と言っています。これは相手を物足りなくさせ、あなたを求める気持ちを強くさせるためです。
しかし、もしも相手が超多忙な男性で、「今日だけは長時間一緒に過ごせそうだし、男性側もそうしたいと思っている」という状況だとしたら?
それでもあなたが「今日はこれでバイバイ」とやってしまうと、もしかしたら相手はあなたに対して
「何を考えているのかよくわからない女性だ」
「もしも付き合っても僕のことを大切に思ってくれないかも」
「僕の思いを汲んでくれない、傲慢な女性のようだ」
なんて思いを抱くかも知れませんよね。
そうするとあなたの戦略は裏目に出て、彼の心は離れていってしまいます。
しかしこれはルールズが悪かったのではなく、相手をしっかり見ていれば防げたことなのです。
ルールズを実践するためには、「マニュアル第一主義」を離れて彼のことをよくみる「現場第一主義」に切り替える柔軟さが必要なのですね。
このことはルールズに限らず、すべての恋愛マニュアル・テクニックについて言えることです。
最後に――彼と会っている時には彼の居心地を良くしてあげて
「ルールズには効果がない」などという人もいますが、効果はあります。しかし、やり方を間違えると、あなたをただの傲慢な女性に見せてしまうこともまた確かなのです。
だからこそルールズを実践していても、実際に片思いの彼と会っている場面では、彼にこの上なく優しく振る舞うことが超重要なのです!
具体的には彼を労う、褒める、励ます、話をよく聞くといったポジティブな行動を通して
「私はあなたの味方ですよ」
ということを伝えて、居心地を良くしてあげましょう。
その一方で「ルールズ」の教えである自分を大切にすることを忘れずにいれば、あなたの魅力が最大限片思いの相手に伝わるはずです。