「あの子はいつも幸せそうでいいな~」なんて思うことありませんか?
「それに比べて私は不幸……」なんて落ち込んでしまうことも。
実は幸せになれる人と、幸せになれない人とでは、物事の捉え方が少し違うんです。
はじめに――「幸せ」って一体なんだろう?
幸せになれる、なれない人の違いについて考えるために、まず「幸せとは何か」という大きなテーマについて考えてみましょう。
実は、世の中にある幸せの形は人によってさまざまです。
「結婚して大好きな人と暮らすのが幸せ♪」という人もいれば
「自分の趣味を続けるのが幸せ♪」という人もいれば
「仕事にまい進して結果を出すのが幸せ♪」という人もいる。
どこかの発展途上国の、経済的には貧しい少女が
「お父さん、お母さんと一緒に暮らせて幸せ♪」
そう思っていることだって当然あるでしょう。
実は人間の幸福感に一番関係しているものは、「身近な人との人間関係がうまくいっているかどうか」だということがハーバード大学の研究で明らかになっています。
つまり、人それぞれに「理想の幸せ像」というものは、まず身近な人間関係がうまくいっていることにプラスし、自分の考える理想のスタイルが乗っかっている、という形なのですね。
「結婚して大好きな人と暮らすのが幸せ♪」という人の例だって、たとえその大好きな人と一緒に暮らせたとしても、関係がズタボロだったらまったく幸せではないでしょう。
発展途上国の経済的に貧しい少女が「幸せ♪」と感じられるのは、他のものが欠けていたとしても大好きなお父さんお母さんとの関係がうまくいっているからです。
だから幸せになるための基本として、あなたの身近な人間関係(家族・恋人・親友)が良好であることがまずあり、その上で自分の理想とする生活スタイルなり人生の目標なりを追求して達成していくことが「とっても幸せ♪」ということになりますね。
その自分の理想というのは、当然のことながら人それぞれ違っていて良いわけです。
これが最初に言った「幸せの形は人によってさまざま」と言ったことの中身です。
美人やお金持ちなら必ず幸せ?
1、恵まれた環境に見えても内実は他人からはわからない
幸せについての話になると、途端にこんなことを言う人がいます。
「美人だったり、お金持ちの家に生まれたりした人なら人生イージーモード! そういう人なら、自分の理想の追求と達成なんて簡単だもん! ずるい!」
確かに、美人な人やお金持ちの人は(あるいは美人でお金持ちの人)はとても恵まれているように見えますね。
美人ならいい男と結ばれる可能性も高まるし、お金持ちなら努力しなくてもいい生活ができそうだし?
いえいえ、美人さんやお金持ちに意地悪言うわけではありませんが、内実はわかりませんよ?
周囲の人に自分の内実をセキララに話せる人はあまりいませんし、「私ってとても幸せなんですよ」とあえてアピールして心の隙間を埋めようとする人だっています。
美人でも恋愛で失敗している人はたくさんいますし、お金持ちでも家族関係がギスギスしている人もいます。
このように、一見どんなに恵まれているように見えても「良好な人間関係」の部分ができていないことだってあるのですね。
人間関係が良好でないといくらお金や名声や仕事があっても幸福感が薄れることは、前にも述べたハーバード大学の研究からわかっています。
さらに言えば、ある人が「理想の追求と達成」の面でどんなに恵まれているように見えても、幸せかどうかはあなたが決めることではありません。幸せかどうか判断するのはあくまでもその環境にいる当人だけです。
2、幸せかどうかは自分が決める
どんなに恵まれているように見えても、ある人が本当に幸せを感じているかどうかということは、あなたには「絶対に」わからないことなのです。
美人でお金もある女性が
「私って美人だしお金もあるし幸せ♪」
と思っているかもしれないけど、
「美人だと言われるしお金もあるけど、でも……」
と悩んでいることだってあります。
その人の本当のところがわからない以上、その人が幸せかどうか他人が考えることに意味はなく、まして他人には幸せかどうかという判断すらできないのです。
そう、だから幸せについてもう一つ言えることは
「幸せかどうかは他人ではなく、自分が感じて決めること」
だということですね。
また一つ例を挙げましょう。
ここに見た目が良くなく、お金もなく、彼氏もいない女性がいたとします。
「ブスだしお金もないし彼氏もいない女性なんてカワイソウ……」
などと言ってくる心無い人がたとえいたとしても、彼女自身が
「ブスだしお金もないし彼氏もいないけど、家族も親友とも毎日楽しく過ごして、趣味もあって幸せだぁ♪」
と心から思っていれば、彼女は間違いなく幸せ者なのです。
それはこの女性が「美人でお金もあって彼氏もいるのが幸せというものだよ」という他人の意見をまったく無視し、自分の今感じている幸せをしっかりと受け止め、自分で幸せかどうかを決めているから。
しかしもしもこの女性が何かのきっかけで価値観が変わったり、心無い人の意見を真に受けたりして、
「ブスだしお金もないし彼氏もいない私って、もしかして不幸なんじゃないの……?」
と思ってしまったら、彼女はたちまち幸せではなくなってしまいます。
これもまた、彼女が自分で自分のことを「不幸」と決めたために、本当に不幸になってしまったのです。
幸せになれる人、幸せになれない人の違いとは――「あるもの」に目を向けよう
ここまでお話したことをまとめれば、幸せになれる人がどんな人なのかわかってくるでしょう。
幸せになれる人とは
1、身近な人との人間関係が良好なことに加え、自身の理想の追求を達成している(していこうとしている)人
2、「幸せかどうか」は他人や世間ではなく、自分が決めるものだとわかっている人
逆に幸せになれない人は、これらを裏返した特徴を持っており、それが違いとなります。
幸せになれない人とは
1、身近な人との人間関係が良好ではなく、自身の理想の追求を達成していない(していこうとしていない)人
2、「幸せかどうか」の判断を他人や世間に任せ、それを鵜呑みにする人
「2」についてもっとわかりやすく掘り下げれば、幸せになれない人は、自分の「ないもの」に目を向けてしまいがちだと言えます。
「私は美人ではないから不幸だ」
「私は恋人がいないから不幸だ」
「私は仕事が決まらないから不幸だ」
しかし、幸せになれる人は自分の「あるもの」に目を向けています。
「私は確かに美人ではないが、健康であるから幸せだ」
「私は今は恋人はいないが、自分のために時間を使えるから幸せだ」
「私は仕事が決まらないが、ゆったりできる今の時間も悪くない」
双方はまったく同じ状況ではありますが、目の向け方の違いによって感じている幸福度は大きく変わっているんですね。
最後に――「不幸サイクル」に入らないで!
幸せかどうかは自分が決めること。
だとすれば、「私って不幸だわ……」と思っている人はどんどんどんどん不幸になってしまいます。これは自分を不幸だと感じると、以下のような「不幸サイクル」に突入するからです。
「自分は不幸だ」と認識する→不幸な人らしくネガティブにふるまう→さらに「自分は不幸だ」と認識する→さらに不幸な人らしくネガティブにふるまう・・・
「○○な人だ」と他人や自分から決めつけられると、本当にそのイメージにそって「○○な人」になってしまう心の働きを「ラベリング理論」と言います。(参考「『ラベリング理論』とは?女性のあなたがもっと輝くために」)。
だからあなたが自分のことを不幸だと思えば思うほど、本当に不幸な人になってしまうんです。
ネガティブで不幸な人と仲良くしたいと思う人はあまりいません。
大多数の人は、一緒にいて楽しい時間が過ごせそうな、前向きで明るい人と仲良くしたいのです。
結果として不幸な人からは人が離れていってしまい、幸せの条件だった良好な人間関係も築きにくくなります。
だから幸せになるためには「自分は不幸だ~!」のサイクルに陥らないようにしなければいけないし、サイクルに入ってしまったと気がついたら、いち早く断ち切ってしまわなければいけないのですね。
サイクルから抜け出すコツは、本文中にも書いた、「あなたの『ないこと』ではなく『あること』に注目すること」です。
「あること」に注目して心をポジティブにすれば、自分のことを「幸せ者」だとラベリングでき、不幸サイクルにはまらなくて済むのです。