突然ですが、あなたはゆうべ夢を見ましたか?
私は最近怖い夢続きで、寝起きにもげんなりしてしまうほどだったんです。
「もしかして、潜在意識の中になにか不安でもあるのかな?」
私はそう考えました。
さて、今私が何気なく使った「潜在意識」という言葉。
どうやら潜在意識とは、私たちの考え方に大きく影響するものらしい、ということは広く知られていますよね。
この潜在意識から不安感をなくし、ポジティブなイメージを持つことで自分の願望を叶えるという法則を見出したのが、アメリカのジョセフ・マーフィー博士という人です。
潜在意識を変えることで、自分の願望が叶う!?
本当ならとっても興味深いことですよね。
この法則は、そのままずばり「マーフィーの法則」と言います。
今回は片思いにも役に立つ、マーフィーの法則の話です。
顕在意識と潜在意識ってなんだ?
普段あなたが意識できる、あなたの物事のとらえ方や価値観、考え方を「顕在意識」と呼びます。
そして、あなたが自分では意識できないような根っこの部分での物事のとらえ方や考え方を「潜在意識」と呼びます。
植物の、土から上の花・葉・茎の部分が顕在意識で、根の部分が潜在意識だと考えるとわかりやすいかもしれませんね。
実は、潜在意識は常に暗示にかかりやすい状態にあります。私たちの根の部分はそれほどにもろいんです。
そのため、子供の頃に親に「バカ」「まぬけ」「頭が悪い」などといったマイナスイメージを植え付けられると、劣等感を持ち気弱な性格になってしまうことがあります。
こういう話、あなたやあなたの身近でもありませんか?
これを逆手にとれば、「あなたは特別」「賢い」などというプラスイメージを与えれば、子供はそれにそった自信のある性格になるということです。
このようなマイナスイメージやプラスイメージをまず浴びるのは、顕在意識です。
顕在意識で「そうか自分はバカなんだ」あるいは「そうか自分は特別なんだ」という情報を得ると、それに従って今度は潜在意識が暗示にかかります。
そしてプラスイメージに支配された潜在意識と顕在意識が、あなたという人間を形作るのです。
マーフィー博士がある女性に与えたアドバイス:マーフィーの法則は単なるスピリチュアルなのか?
マーフィーの法則は理論的に裏打ちされた面と、一見スピリチュアルな面があるかのように見えます。
そのため、人を選ぶ考え方のように思えますが、果たしてそうでしょうか?
ではマーフィー博士の実際のエピソードからも、その点について検証していきましょう。
恋愛にいつも失敗してしまう女性。彼女自身はとても魅力的であるのに、なぜか同じようなタイプの男性(早い話がダメな男)にひっかかっては別れてしまうのです。
マーフィー博士は、「あなたがいつも同じタイプの男性を引きつけてしまうのは、あなたがある一定の考え方をしていて、その考えに引き寄せられる男のタイプが同じだからだ」だと指摘しました。
なるほど、理に叶っていますよね。
女性のある部分を魅力的に感じる男は、その部分に惹かれるという同じ特性(性格と言い換えてもいいでしょう)を持っているということです。
これは私が以前に書いた「イメチェンではなくブランディングで片思いの彼を振り向かせる方法」の記事とも通じます。
同じブランディングに惹かれる人間は、タイプも近しいと考えられるからです。
さて、マーフィー博士はさらに彼女にアドバイスをしました。それは、次の二つの祈りの言葉を唱えること。
1、「私は今までの恋人たちを許し、彼らの健康・富・繁栄を心から望みます。永遠にさようなら」
2、「どこかで私を心から愛そうという男性がいて、私との出会いを待っています。彼と私の間には愛と信頼があり、私たちはお互いに結婚することを望んでいます」
祈りの言葉、というのが実にキリスト教的ですがそれはひとまず置いておいて(マーフィー博士は牧師でもあったのです)。
この二つの祈りの言葉にはそれぞれ、
1 過去の相手を許して祝い、決別すること。
2 理想の人物のタイプを思い描くこと。
という意味がありました。
なるほど、マーフィー博士とこの女性は、この祈りの言葉によって顕在意識に語りかけ、潜在意識をも変えようとしたんですね。
その後女性は自分を想ってくれる歯科医と出会い、まもなく結婚したのだそうです。
顕在意識と潜在意識の変化によって結婚相手を引き寄せたのですね。
この引き寄せる、という点がスピリチュアル的に聞こえた方もいるかもしれません。
ですが、この実態は彼女の顕在意識と潜在意識とが変わったことで、彼女の中でようやく理想といえる男性イメージがわいたため、今までなら見逃していたようなタイプの男性を好ましく思えた、ということではないでしょうか。
そのように考えるとスピリチュアルでもなんでもなく、あるべきところに考え方を修正して生じた当然の結果だと言えそうです。
要は、本当に求めているタイプの男性を明らかにしただけということなのです。
失恋という人生の悲劇を肯定的に受け止める!?
もう一つ、恋愛のヒントになるマーフィー博士のエピソードをご紹介します。
長い人生の中では失恋を経験することもあるかもしれません。
ある日、マーフィー博士のもとに訪れた青年も失恋直後でした。
長年の恋人にプロポーズを断られた彼は、まさに自殺でもしてしまいそうなくらいにうちひしがれていました。
マーフィー博士はまた、彼に以下のような祈りの言葉を唱えるように勧めます。
「私は自分にぴったりの女性を引き寄せ結婚します。私たちはお互いに真心・愛情・平和を捧げあい、すばらしい結婚生活をすごします」
それからまもなく彼もまた新しい恋人と巡りあい、結婚しました。
この祈りの言葉が彼にもたらしたのは、失恋という出来事を肯定的に受け止めるという効果です。
彼は失恋を否定的にとらえていたために自殺までしそうになっていたわけですが、この祈りの言葉によって、失恋を「どこかにいるすばらしい伴侶との出会いの始まり」と受け取ることができたのだと思います。
マーフィーの法則の”祈りの言葉”の秘密:潜在意識に暗示をかけるのは確定的な言葉である
さて、上で述べた二つの例の、祈りの言葉で何かお気づきになったことはありませんか?
それは祈りの言葉が「そうなりたい」「これからそうする」といったものではなく、すでに確定したものとして語っているという点です。
「どこかに自分を愛してくれる人がいるといいな。いるのかな。いたら会いたいな」というレベルではなく「その人はすでにいる」という前提で自らに言い聞かせるのです。
それによって潜在意識にかけられる暗示は、より強いものとなるのですね。
これは、以前に書いた記事「片思いを楽しむためにネガティブ言葉をポジティブ言葉に変換する方法」の内容にもつながります。
普段の使う言葉は、私たちの潜在意識と思考回路を支配してしまうのです。良い意味でも悪い意味でも。
ですから、良くないと思えることでも言い換えによってポジティブにとらえていくことをおすすめしたのが、以前の記事でした。
では、具体的にはどのように実行していけばいいのでしょうか。
自分なりの祈りの言葉を考えて、寝る前に唱えたり、具体的に映像をイメージしてみたりしてもいいでしょう。
あるいは、日記に書き込んでみるのもいいかもしれません。
昔の恋愛を振り返って、これからはどうなるのが理想か考えてみるのもいいでしょう。
恋愛に限らず、あなたの目標や夢のための祈りの言葉やイメージを持ってみましょう。
「本当かなぁ?」
なんて半信半疑の方も、今夜から寝る前のイメージ、はじめてみませんか?
少なくとも、嫌な気分にはならず、むしろ明るいイメージの中で眠れるようになるでしょう。
最後に
いかがでしたか。
いいイメージが潜在意識を作るのと同様、悪いイメージもまた潜在意識を作ってしまいます。
片思いで何か辛いことがあっても、それにどう意味付けしていくかはあなた次第なのです。