運命の赤い糸の由来と意味を徹底解説!三輪山伝説とは?

運命の赤い糸の由来と意味-01

あなたは運命の出会いを信じますか?

運命の出会いにプラスして表現されるのが赤い糸だと思います。

恋愛する上で運命の赤い糸という言葉を必ず聞く事がありますよね。

運命的な出会いをした男女の事を赤い糸で結ばれていると表現する事がありますが、なぜ赤い糸なのでしょうか。

そして、赤い糸にはどのような力があるのでしょうか?

運命の赤い糸の由来と赤い糸がもつ意味について詳しく紹介したいと思います。

運命の赤い糸の由来|日本だけではなく中国も同じ意味だった

日本の運命の赤い糸のはじまり

日本では最古の歴史書である古事記の中の『三輪山(みわやま)伝説』に赤い糸について書いてあります。

紀元前97年~紀元前30年頃の崇神天皇(すじてんのう)の時代に活玉依毘売(いくたまよりびめ)という美しい女性がいました。

その女性に会いに毎晩通ってくる男性がいたそうです。

その男性は体格がよくとても立派に見えたが、いつも夜になってから女性の所に行き、夜が明ける前に帰ってしまうので明るい所で男性の姿を見た事がありませんでした。

そんな男性と会っていた活玉依毘売(いくたまよりびめ)が夫婦の契り(ちぎり)を結び、間もなく妊娠しました。

何も知らなかった両親は娘の妊娠に驚き相手が誰なのか問いつめました。

娘は正直に「名前も何も知らないけど、姿のたいへん立派な男の人が毎晩来て、夜明けになると、どこかに帰って行きます。」と説明しました。

話を聞いた両親が心配して「その人が来たら、寝床の前に赤土をまきなさい。そして麻糸(あさいと)を通した針を服に刺しておきなさい。その糸を辿れば住んでいる場所がわかるでしょう。」と提案し、活玉依毘売(いくたまよりびめ)がその通り実行しました。

男性が帰ったあとにその糸を辿ると三輪の神社に着いたので、男性が三輪の神様である大物主神(おおものぬしのかみ)であることを知ったのです。

昔赤土には、邪を防ぎ相手を特定してくれる力があるとされていました。

その赤土が付いた糸が『運命の赤い糸』を思わせ、大切な人を導いてくれると言われるようになったそうです。

そして三輪山伝説によって赤い糸が広まり、結婚の際に契りを意味すると言われるお互いの小指に赤い糸を結ぶのが流行したことにより、現在でも運命の出会いを赤い糸で表現しています。

中国の運命の赤い糸のはじまり

中国では李復言(リ フクゲン)の書いた故事の「続幽怪録(ぞくゆうかいろく)」に出てくる足首に結ぶ赤い縄が由来とされています。

唐の時代、韋固(いこ)という若い男が旅をしていました。

旅の途中、その日の宿を探していると不思議な老人と出会ったのです。

その老人は月明かりの下で大きな袋を横において読書をしていました。

韋固は袋の中身が気になり老人に見せてもらうと中には赤い縄が入っていました。

そして老人は言いました。

「この赤い縄を男女の足首に結ぶと、どんなに遠くにいても、生まれた環境が違っていても必ず二人は結婚する運命になる」と教えてくれました。

韋固は独身だったので自分の将来の妻がどこにいるのか訪ねると、老人はこの町で野菜を売っているおばあさんが育てている3歳の赤ちゃんだと言いました。

その時信じていなかった韋固だが月日が経ち、14年後結婚した相手が老人の予言通りだったのです。

この話から結婚する相手は赤い糸で結ばれており、その運命は最初から決まっていると言われてきました。

そして、この話が広まる内に結ぶ場所が、足首から小指に変わっていったと言われています。

国や人種による赤い糸の意味

日本と中国では上記のように恋愛運の意味が一般的ですが、他の国や人種による違いを調べてみました。

インドやアジアの一部の国では、結婚式のときに赤い紐や布で花嫁と花婿を儀式的に結び夫婦円満を願う風習があります。

ユダヤ人は、旅行をするときに家族が手首に赤い紐を結んで旅の安全を願うなど、幸いから身を守る為に赤い糸を使っていました。

アメリカでは幸運のお守りとして身につける事があり、運命の赤い糸の事を英語でThe red string of fateと書きます。

身近であった運命の赤い糸

友人の姉が30代前半で結婚したのですが、その相手が保育所から一緒だった幼なじみでした。二人は住んでいる所も近く、保育所から中学校まで一緒でした。その時はお互い恋愛感情はなく、付き合ってはいませんでした。月日が経ち社会人となり、二人とも他の相手と恋愛をしていました。しかしお互いに相手と別れしまい、彼氏・彼女がいない時に行った同窓会をきっかけに付き合いすぐに結婚することになりました。

新潟で居酒屋を経営していた島根の男性がいました。そこの居酒屋に当時高校生だった女性がアルバイトにやってきました。男性はその女性に一目惚れし、すぐに付き合うようになったそうです。しかし付き合って1年くらいたったときに些細な喧嘩で別れてしまいました。まもなく経営していた居酒屋が経営難により閉店し、男性は島根に帰ってしまいました。その後に女性の妊娠が発覚し、男性はその知らせを聞き喧嘩した事を誤り、そしてプロポーズをしました。女性はそのプロポーズを受け入れ島根にお嫁に行ったそうです。

冬に友達と旅行で東京からスキーをしに来た女性がいました。スキーをするのが初めてだった女性はスキースクールを申し込みました。そこでスキー教えてくれた先生に一目惚れし、女性からアタックし付き合う事になりました。それから東京と新潟の遠距離を3年間続けた後に結婚し、女性が男性の所にお嫁に来ています。

まとめ

運命の赤い糸の歴史は古く、赤い糸には日本だけではなく世界中で特別な意味があります。

現代においては、一目惚れ・偶然の出会いなどをきっかけに結婚する事を運命の赤い糸と表現すると思います。

運命の赤い糸の意味を調べたあなたはきっと今恋愛中ですよね。

赤い糸の伝説を信じる事で、あなたにも見えない赤い糸が既に結ばれているかも。