お気に入りのアクセサリーをつけていたら、
「なんだかかゆい!」「かぶれてる!」
なんて症状が出たことはありませんか?
それらはおそらく金属アレルギーと呼ばれる症状で、あなた以外にも多くの女性が悩まされているものです。
せっかくの可愛いアクセサリーも、体に異常が出たら楽しめないですよね。
今回は金属アレルギーの解説から、なりやすい条件、アレルギーが出にくい素材や注意点を紹介しています。
この記事を読めば、金属アレルギーのすべてがわかりますよ!
金属アレルギーってどういうもの?なぜ金属アレルギーになってしまうの?
金属アレルギーは「アレルギー性接触皮膚炎」などと呼ばれることもあり、金属が肌に触れたときにかぶれやかゆみの起こる症状のことを言います。
厚生省の調査によると、20~34歳の女性のうちの5人に1人がなんらかの金属アレルギーがあるとのことです。
ではなぜ金属アレルギーになってしまうのでしょうか?
金属は汗や体液に触れると溶け出します(金属のイオン化が起こる)。
これが体に入り込むことによって、体の免疫は「こんなにたくさん入ってくる物質はアヤシイ! きっと異常な物質なんだ!」と判断するのです。
こうして同じ金属が体に触れると、異物を追い出すための拒絶反応(かゆみ・かぶれ)を起こすようになります。
つまりアレルギーとは免疫が過剰に反応してしまうことなのです。
金属アレルギーになりやすい条件とは
次に金属アレルギーになってしまいやすい条件について知っておきましょう。
条件1、夏
汗をかきやすい夏は金属が溶け出しやすい季節だと言えます。
汗は酸性で、酸性に溶けやすい金属があるからですね。
条件2、ピアスを初めて開ける
ピアスは皮膚に穴を開けるジュエリーです。そのため、他のジュエリーよりも体液にさらされる事が多く溶け出しやすいのですね。
ちなみに、もう開けて年月が経って穴が安定しているのならば問題ないでしょう。注意して欲しいのは初めて開けるときです。
条件3、金属アレルギーになりやすい素材(ニッケルなど)のアクセサリーを身につける
安価なアクセサリーの中には金属アレルギーになりやすい素材でできたものが多くあります。
特にニッケルは金属アレルギーになりやすい金属のナンバーワンだと言われています。これはニッケルが体液と触れると溶け出しやすいからです。
また、金や銀に対して金属アレルギーを発症する人は稀です。もしも
「K18のジュエリーなのにアレルギー症状が出た」という人はおそらく金そのものではなくて、加工のために混ぜ合わせている他の金属に反応している可能性が高いです(金や銀にアレルギーを持つ人もゼロではありませんが)。
気になるのなら皮膚科で正式に検査し、医師に診断してもらいましょう。
金属アレルギーになりやすい素材、なりにくい素材
金属アレルギーになりやすい素材は、先ほど述べたようにニッケルです。あまりに金属アレルギーの原因物質となっているため、海外では規制されていることもあります。
日本では規制はありませんが、やはり「ニッケルでかぶれた!」という人たちが増えてきているようで「うちのアクセサリーはニッケルフリーです」と謳うお店も出てきました。このようなお店はニッケルで金属アレルギーになりたくない人にも、なってしまったひとにも嬉しいですね。
では逆に金属アレルギーになりにくい素材、症状がでにくい素材はあるのでしょうか?
もちろんあるのでご安心を。
まず、プラチナや金や銀は金属アレルギーになりにくいと言われます。特に純度の高い物は心配が少ないでしょう。ただ、ジュエリーで使うプラチナ、金、銀は混ぜ物の金属(パラジウムや銅)があるため、この混ぜ物のほうに反応してしまう人もいることは先述しましたね。
そして、究極に金属アレルギーになりにくいのは「サージカルステンレス」と言われる素材です。
これはもともと医療用具に使用されていた素材で、金属が溶け出さないために金属アレルギーを引き起こしにくいのです。
サージカルステンレスを使ったアクセサリーは、すべて最近出回ってきたものです。というのも、サージカルステンレスは非常に硬い素材であり、加工の難しい金属でした。
それが近年は技術の進歩で、アクセサリー向きの繊細な加工ができるようになったのです。
ただし、ステンレスは非常にリーズナブルな素材で資産価値は全くありません。逆に言えば、あまりアクセサリーにお金をかけたくない人たちも気軽につけられる素材だとも言えます。軽くて見た目も安っぽくない、おすすめの地金です。
サージカルステンレスの注意点!硬すぎて切断ができない!?
金属アレルギーの起きにくいサージカルステンレス、とても良さそうですがぜひ気をつけていただきたいのがその硬さです。
ステンレスは硬すぎて、基本的に切断できません。
何かの怪我などで指先が腫れ上がった際に、ステンレスの指輪をつけているとうっ血して状況が悪くなってしまいます。
病院や、消防署にあるリングカッターでも難しいと言われるほどにステンレスは硬いのです。
貴金属メーカーなら切断できるところもあるかもしれません。が、手当たり次第にメーカーに問い合わせることって現実的ではないですよね?
だからステンレスのアクセサリーのうち、指輪は絶対におすすめしません。
ステンレスのアクセサリーは、ネックレスやピアスなどに留めておきましょう!
最後に
金属アレルギーについて、理解は深まったでしょうか。最後に今回の内容をまとめておきましょう。
- 金属アレルギーは汗や体液に反応して金属が溶けだし、体の免疫が過剰反応することで起こる。
- 金属アレルギーになりやすい季節は夏、型はピアス、素材はニッケル。金属アレルギーのリスクを抑えたいのならこれらに気を付ける。
- 金属アレルギーになりにくい素材はプラチナ、金、銀。だがそれらの混ぜ物でアレルギーが起きることがある。金属アレルギーになりにくい金属はサージカルステンレスであり、見た目もよくお手頃(ただし資産価値はない)。
- サージカルステンレスは硬すぎるため、もしもの際にもカッターでは切れない。そのため指輪は避けた方がいい。
せっかく私たちを笑顔にしてくれるアクセサリーやジュエリーなのに、それで肌をぼろぼろにはしたくありませんよね。
今回の内容を活かして、金属アレルギーのリスクを抑えたおしゃれな毎日を過ごしましょう。