恋愛に限らずのことですが、人生、特に人間関係は自分の思い通りにならないことの連続です。
「片思いの相手が振り向いてくれない」
「相手もどうやら私のことが好きなのに、草食なのかアプローチしてこない」
「ようやく両思いになれたのはいいけど、彼が何を考えているのかよくわからない」
そんな風に悩みを抱えるのは、当たり前のことです。
でも、本当はそれらの悩みからすっきり解放されたいとみんなが思っていますよね。
今回はあなたのそんな悩みを解決してくれるかもしれない、「選択理論心理学」の考え方、片思い編です。
恋愛・片思いに役立つ選択理論心理学ってどんなもの?
以前「人間関係の悩みは選択理論で解決できる!女子力アップ編」という記事で、選択理論心理学について詳しく書きました。
この心理学を簡単に説明すると、人間は選択することで生きている、と捉える心理学です。
たとえば、これは選択理論心理学を説明する時によく使われるたとえ話なのですが、「もしもあなたの携帯電話に電話がかかってきたら、あなたはどうしますか?」。
もちろん、その電話に出る?
「電話が鳴っているんだから、電話に出るのは当然のこと」なんて思う人はとても多そうですね。
電話が鳴っているという「外部の刺激」に応じるのは当たり前だ、という感覚です。
これって「人間は外部からのコントロールに必ず応じるもの」という考え方の根本の部分。
でも実は、その電話に「あえて出ない」とか、「今は出ないけど後でかけ直す」とか、あなたが選べる選択肢は複数ありますよね?
仮にそれが仕事の大事な電話でも、出るか出ないかは結局あなたが決めている(=選択している)というわけ。
つまり「すべての選択は自分自身の選択である」。
これが選択理論心理学の考え方です。
恋愛シーンに選択理論心理学を活かそう!人はコントロールできない
選択理論心理学の考え方は、恋愛の場面で活用できます。
たとえば、「私がここまで尽くしているのに、愛してくれないなんておかしい!」と考える人がいるとします。
彼女はある男性のことが大好きで、彼の望むことならなんだってしてあげています。
家事をやってあげたり、セックスを頑張ってみたり。
彼も彼女のことが嫌いではなさそうですが、かといって特別大事にしている風でもない。
こういう関係の男女、わりとよくいますよね(もちろん男女逆のパターンも有り)。
でもですね、この「私がここまで尽くしているのに、愛してくれないなんておかしい!」という考え方って、典型的な「外部コントロール心理学」なのです。
尽くすという彼女の働きかけ(外部からのコントロール)→彼の愛情が私に向けられるのは当然だ(外部からのコントロールで彼の気持ちは変わるはず)
という図式が、彼女の中で成り立ってしまっています。
でも先ほど説明したとおり、人間はコントロールのできる存在ではありません。
自分が外部からコントロールされようとした時、多くの人はそれに従わないか、一見従っているように見えて内心では反発します。
「この人は自分を意のままに操ろうとしている」
そう気がついた時、その相手に対して不信感を抱きます。あなたも絶対に経験があるはずです。
「宿題しないと、ご飯はあげない」
という親と、
「尽くしているんだから、見返りをよこせ」
というこの女性は、全く同じ物事の捉え方をしているというわけですね。
選択理論心理学で、あなたの恋愛中の気持ちはぐっと楽になる
選択理論心理学に従えば、あなたの恋愛はぐっと楽になるはずです。
まず「人間は誰しも、コントロールできない存在である」ということを肝に銘じましょう。
そう考えれば、「尽くしているのに、愛されない」という悩みは解決します。そもそも見返りを期待していたこと自体が、とんだ間違いだと気がつくからです。
片思いの場面でも同じことです。
あなたが相手の事をとても好きであっても、相手があなたを「好きになるかならないか」、「付き合うか付き合わないか」の選択は相手側にあるのです。
だから振り向いてももらえなくても、あまり気にしなくて良いのです。
だって、相手の選択を変えることはできませんからね。
むしろ
「どうして私じゃダメなの!?」
などと相手に詰め寄ることは、外部コントロールの典型であり、相手はあなたに対して、嫌な感情を抱いてしまい、よりいい関係を築きにくくさせてしまいます。
では、逆にあなたが「人間は誰しも、コントロールできない存在である」ということを胸に刻み、相手にも自分にも徹底して実行したらどうなるか考えましょう。
先程の例だと、
「私は彼のことが好きだからあれこれと世話を焼いてはいるけれど、それをどう受け止めるか、選択するかは彼の自由だから見返りは期待しない」
という考えにシフトしたり、
「そもそも、いくら好きな相手だからといって、自分を犠牲にしてまで世話を焼くのは間違っていたかも。これからは控えよう」
などと、行動までも変わる可能性があります。
これは相手にとっても、自分にとっても良いことです!
相手は「コントロールされようとしている」という嫌な思いをしなくても済むし、こちらも「相手が○○してくれない」というイライラとした気分にならなくて済むからです。
せっかくの片思いなんだから、笑顔で元気に過ごしたいですよね。
笑顔の多い恋愛のほうが、あなたを幸せにするのは間違いないのですから。
選択理論心理学の「上質世界」とは?相手の上質世界に入れる女性になろう
選択理論心理学で使われる用語で、「上質世界」というものがあります。
たとえるならば、上質世界とは、人間一人ひとりが持っている「好きなものの写真ばかりが貼ってあるアルバム」です。
あなたには好きな食べ物がありますよね。
これは当然、あなたの上質世界の中に入っています。
そしてまた、あなたはやめられない趣味がありますよね。
これも上質世界。
好きな芸能人やアーティストも上質世界。
そして片思いの相手も当然上質世界!
さらに、あなたの目標や夢も、この上質世界に入っています。
上質世界はあなたの価値観の根本を作るものです。
ですから、上質世界に入っているものを否定されたらとても嫌な気分になりますし、逆に上質世界に入っていないものはあまり興味が無いはずです。
あなただけではなく、人間一人ひとりに上質世界があるので、他人の上質世界を否定してはいけません。
「いい年して、アイドルなんてハマって馬鹿じゃないの?」
「いくら飼い猫が可愛いからって、自分の子供みたいに扱うのはおかしい」
こういった意見は、他人の上質世界を否定する暴言です。
言われた側は深く傷つき、言った相手を許してくれないかもしれません。
とは言うものの、いくら心がけていても、思わぬところで相手の上質世界を否定してしまうような言葉を(もちろんその気はなくても)言ってしまう可能性も、なくはありません。
でもあなたがその人のことを本当に好きであるなら、そういったことがないように細心の注意を払うべきです。
そして、相手の上質世界をよく理解し、支援してあげる立場になるのです。
彼の好きなことをあなたも好きになる、仮にそこまで好きにはなれなくても彼のこだわりは認める(例 彼がアイドルオタクなら、一緒にコンサートに行って楽しむ! そこまではできなくても、アイドルグッズのコレクションを馬鹿にしない。だって人の感情はコントロールできないのですからね!)。
すると、相手は「自分と同じような上質世界を持っている女性だ」と思い、あなたに対してプラスのイメージを抱くでしょう。
そして、いつしか、あなた自身が相手の上質世界に貼られることもあるかもしれない!
というわけですね。
ちなみに、上質世界はいつも更新されています。
「前まで嫌いだったはずのアーティスト、最近良さに気がついた!」
となれば、あなたの上質世界には、またさらに一枚写真が貼られることとなります。
最後に
いかがでしたか。
片思いに役立つ選択理論心理学。
相手を外部からコントロールしようとせず、相手の選択を受け入れると、あなたも楽になるでしょう。
選択理論に興味を持った人は、「人間関係の悩みは選択理論で解決できる!女子力アップ編」の記事もぜひお読みくださいね。