ネット上でさまざまな情報を知り、人と関わることのできるインターネットやSNSなどの便利なツール。
あなたもきっと活用していることでしょう。
しかし、そのようなツールとこれからも上手に付き合っていくためには、ネットリテラシーについて勉強することが絶対に欠かせません。
「ネットリテラシーって何?」という方も
「ネットリテラシーという言葉は聞いたことはあるけど、実はうまく説明できない」という方も、この記事を読むことでネットの情報と付き合い方の基本を学ぶことができます。
「バカッターなんて自分とは関係ないよ!」という強気なあなたも、復習のつもりでぜひご覧ください。
ネットリテラシーとは何だろう?
あなたは手元のスマホか、パソコンを使って検索し、当ブランドのコンテンツまで行き着いたのですよね。
あなたはなんらかの「情報」が欲しくて検索をしたはずです。
ご存知の通り、ネットの世界にはさまざまな情報があふれかえっています。
しかしその情報すべてが正しいわけではありません。
正しい情報の中には間違った情報もあるし、専門家の根拠ある論文もあれば、一般人の思い込みの推測もありますよね。
その中から正しい情報を判断し、選び出して活用することをメディアリテラシー(情報を評価・識別する能力)と呼び、ネットのメディアに関することは特に「ネットリテラシー」と言います。
ネットリテラシーは日々とんでもない情報の波の中を、上手に泳いでいくためには欠かせない能力です。
情報を発信する側にもネットリテラシーは必要です
ネットリテラシーとは何も、「情報を受け取る側」だけが必要な能力ではありません。
「情報を発信する側」もまたネットリテラシーが求められています。
では、情報を発信する側のネットリテラシーとはなんでしょうか?
あなた自身はすでにSNSを活用していることと思います。
ツイッターで呟いたり、フェイスブックで近況を投稿したりすることが、今は当たり前になっていますよね。
では、それら誰にでも見れてしまうSNSに、何でも書き込んでしまっていいものでしょうか?
もちろん違いますよね。
あなたの名前や住んでいる場所など、知らない人に見られてしまってはたまりません。
そんなことをすれば、以下のようなコワイ体験をしてしまうかも。
あなたはお得だと思ってあるお店でポイントカードを作りました。
書類にフルネームと電話番号を書き、店員に渡し、お店を出て数分後、あなたのSNSにメッセージが届きます。
「こんにちは。さっきのコンビニでレジをやっていた者です。可愛い子だったんで、つい名前を検索してしまいました。もしも良かったらライン交換しませんか」
……これはつい最近実際に起きた出来事です。明らかに悪いのは仕事上で得た情報を使ってナンパをした店員です。
ですが、ここで重要なのは、あなたのフルネームさえわかれば、すぐにあなた自身に連絡が取れてしまうという事実そのものなのです。
そして、これはたとえフルネームを公表していなくても、投稿する情報をしっかり選ばなくては同じようなことが起こりかねません。
このことについて次項から掘り下げていきましょう。
小さな情報をつなぎ合わせることによって大きな情報になる――架空のツイッター投稿から
以下に並べるのは、ある架空のツイッターの投稿です。
ららりん@lala999「今日小テストだってことすっかり忘れてた! ○○先生の古文毎回ハードモード。やばい」
ららりん@lala999「今日はバイトだからまかないが食べられる(o・ω・o)」
ららりん@lala999「春に大学生になったらみんなと頻繁に会えなくなると思うとさみしい」
ららりん@lala999「今日は部活のみんなとカラオケ。楽しかった! @lala999えみ歌上手くて感動した!」
ららりん@lala999「バイトの帰り! △△駅の通り暗くて恐いのでタクシーで帰ってきた!」
さて、この人は自分の名前や、学校については一言も明かしていません。
しかし、上のツイートを読んでいけば、「ららりん」という人がどうやら
- 次の春に大学入学が決まっているらしい、高校三年生
- 通っている高校の国語科の教員に「○○先生」という人がいる
- 飲食店でアルバイトをしており、そのバイト先は△△駅の近くにある
- リプライの情報から、友達からは「えみ」と呼ばれていて、ほぼ間違いなく女性である
ということがわかります。
さらに、彼女が自分の学校の制服や、指定の鞄やジャージなどを何かのときに画像つきで投稿していたらどうでしょうか。
彼女は自分のフルネームを明かしてはいません。
が、いくつもの情報をつなぎ合わせることによって簡単なジグソーパズルをするように「○○高校三年のえみちゃん」ということがわかってしまうのです。
若くて可愛い女性に何か悪さをしようと考える人は、このようなジグソーパズルに喜んで挑んでいくことでしょう。
「バカッター」に気をつけて!――意見を述べる時には一呼吸おいて
ネットリテラシーを持たずに、SNSで安易に情報を発信することが、時にあなたの身の危険につながることはわかりましたね。
しかし、SNSで気をつけなくてはならないことはまだあります。
それはあなたの意見や行動、思想や価値観を述べるとき。
要するに、以前「バカッター」などと言われた類の事件に発展しないようにして注意してもらいたいのです。
たとえば以下のように。
もう数年前のことになりますが、ある大学の学生が、ある事件の加害者と被害者について
「別にこの事件が悪いとは思わない。被害者が悪い」
といった内容のSNS投稿をしました。
そしてこの投稿を見て不快感を示した人達に対して、
「SNSは言いたいことを言う場なのだから、嫌なら見るなよ」
という内容で反論しました。
ここから炎上し、学生の情報が洗い出され、最終的にはこの学生の企業内定が取り消されたという出来事がありました。
この大学生のしたことは、永遠にネットの世界に残り続けるのです。
ある意味自業自得とは言え、大学生本人からしてみればたまったものではないでしょう。
ここまで極端ではないにしても、SNSの投稿の際には
「自分が今投稿しようとしている発言は、オカシイ内容や、人を不愉快にさせる内容、偏った考え方ではないだろうか?」
と一呼吸おいて考えるようにしてください。
通常の人間関係でも、話している相手を思いやってコミュニケーションを取るのは当たり前のこと。ネット上でもそれは同じで、不特定多数の人が目に触れるSNSでは特に気をつけなくてはならないのです。
それに、ネット上の人々がすべていい人なわけありません。
あなたが何の気なく投稿した内容でも、揚げ足を取って攻撃されてしまうことだってあるのです。ただし、それはいくら気をつけても仕方がない部分ではあるかもしれませんね。
以上を理解した上で、あなた自身につながる情報をあまり出さないように・意見を述べる時には一呼吸をおくように心がけ、楽しくインターネットやSNSを使ってください。
最後に
いかがでしたか。
インターネットを使っていく上で、ネットリテラシーは絶対に欠かせない能力です。
だからと言って、「SNSを使うのはもうやめる!」というのも難しいでしょう。
SNSは情報収集のためのツールとして優れていますし、今さらネットやSNSのない時代には戻れませんからね。
ネットリテラシーの能力を磨きながら、SNSなどの便利なネット上のツールと付き合っていくことが大事です。
今回の基本的な内容をよく理解し、あなた自身もネットリテラシーについてどんどん勉強していってください。