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鋳造(ちゅうぞう)製法と鍛造(たんぞう)製法とは?指輪の作られ方の違いを知ろう


鋳造(ちゅうぞう)製法と鍛造(たんぞう)製法とは?指輪の作られ方の違いを知ろう

ジュエリーの中でもよく動かす手に付けられる指輪。

身につける私たちの視界に入ってくる、大切なジュエリーですよね。

思いもよらないことでしょうが、一見似たようなシンプルな指輪であっても作られ方(製法)が違うことがあるってご存知でしたか。

今回はこの2つの製法の違いと、それぞれのメリットとデメリットについてご説明します。

ジュエリー選びでチェックしておきたいポイントに、製造方法も入れて!

私たちがジュエリーショップに行ってジュエリーを選んでいる時、チェックする点がいくつかありますよね。

主には以下のような点だと思います。

  • デザイン
  • 地金の種類(10金? 18金? プラチナ? 色味は?)
  • 使われているストーンの種類やクオリティは?
  • お値段は?
  • お店のアフターケアは?

そして多くの人にとって盲点なので上記に加えてもらいたいのが、

  • そのジュエリーがどうやって作られたか?

です。

「どうやって作られたかってどういうこと? 職人の腕という意味?」

なんて思ってしまった方もいるかもしれませんね。

実はジュエリーは作るプロセスが一つだけではないのです。

そのため、見た目が一見まったく同じであっても製造方法が違う場合がある、という意味なのです。

指輪の地金の2つの製法――鋳造製法と鍛造製法とは

特に指輪には

1、鋳造(ちゅうぞう)製法

2、鍛造(たんぞう)製法

という二通りの作り方があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

鋳造(ちゅうぞう)製法

樹脂のワックスで型(原型)を先に作り、それに金属を流し込んで指輪を作る製法のこと。

当ブランドでは鋳造製法を採用しています。

メリット

ワックスを使うことで予めコンピュータなどで簡単にデザインを組めるため、複雑なデザインや修正がしやすいというメリットがあります。

型を使うことで大量生産が可能なので、繊細で凝ったデザインのジュエリーを、多くの人々に比較的リーズナブルなお値段で届けるのに適しています。

デメリット

型に流し入れるという製法のため、まれに内部に気泡が発生し、地金が柔らかくなってしまうことがあります。(※気泡が入ったモノは、当ブランドでは使用していません。)

鍛造(たんぞう)製法

金属を叩いたり、伸ばしたりするなどして指輪を作る製法のこと。鋳造製法よりも、古来からある製法です。

メリット

叩く、伸ばすといったアプローチによって金属はより強くなり、鋳造製法よりも硬くて輝きのある指輪ができます。

デメリット

技術のある職人にしかできない製法のため、大量生産ができない上に価格も高くなりがちな製法です。

また、繊細で凝ったデザインも作りにくいでしょう。


イメージとしては、鋳造製法がお米(金属)を握って作ったおにぎりで、鍛造製法がお米(金属)を叩いて作ったお餅といった感じです。お餅のほうがバラバラになりにくいでしょう?

鋳造製法も鍛造製法もどちらも優れた製法。ニーズに合わせて指輪選びをしよう

鋳造製法と鍛造製法は、どちらが優れているということではありません。それぞれにメリットとデメリットがあるので、あなたのニーズに合わせて選べばいいでしょう。

たとえば、鍛造製法の指輪のほうが硬く変形しづらいこともあり、結婚指輪などでは好んで選ばれています。

ただ、鋳造製法のほうが複雑で凝ったデザインが得意なので、仮に結婚指輪でもその点を重視するのなら鋳造製法のほうがいいということもありますね。

また、鋳造製法のジュエリーであっても、あまりにも簡単にジュエリーが変形するということはありません。

指輪の変形を気にするのならば製造方法よりも先に、ジュエリーに使われる地金を気にした方がいいでしょう(たとえば、混ぜ物をしていない純金などの地金は簡単に変形します)。

鋳造製法であっても鍛造製法であっても、長年身につけている指輪には細かな傷がついてしまうことがあります。

ジュエリー修理のお店や、購入店のアフターケアには「ジュエリー新品仕上げ」というメニューがありますよ。そちらも視野に入れてくださいね。

以上を踏まえると実は製法にこだわるのは自己満足の世界なのですが(!)、ジュエリー選びはすべてがそうなので、自己満足を深めれば深めるほど楽しくなってくるのも事実なのです!

鋳造製法で凝ったデザインの指輪を手に入れるのか?

鍛造製法で強くて輝きのある指輪を手に入れるのか?

それを追求していくのも指輪選びの楽しみになるでしょう。


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水嶋英美里

水嶋英美里

ライター。文学系の大学院を修了しており、国語科の教員免許持ち。コラムは根拠のないテクニック紹介にならないよう、「なぜこうすれば結果が得られるのか」といった部分まで踏み込んで書くことが得意。猫と文学とカモミールティーを愛する。