初対面の人、あまり親しくない人とでも話す場面で、
「雑談や世間話をしないといけない……でも苦手だなぁ」
なんて悩んだこと、ありませんか。
何を話していいかわからず黙ったり、慌ててしまったり。
「あーきょうもまた上手に話せなかった!」
と落ち込んでしまう。
でも雑談や世間話では何も難しいことを求められているわけではありません。
今回は雑談や世間話をするのが苦手な方のための克服方法をご紹介します。
心構え1、「雑談・世間話が苦手」な個性を認めることからスタート!
突然ですが、「十人十色」という四字熟語の意味をご存じでしょうか。これは10人の人間がいれば、みんな違う色、つまり個性や性質を持っているよ、という意味の言葉ですよね。
人それぞれに個性はあるのは当たり前なのだから、その中の「雑談や世間話が苦手」という個性があってももちろんいいのです。
なぜこんなお話をしたかと言うと、雑談や世間話が苦手なあなたが、まさか明日から急にお喋り上手になることはあり得ないし、そんな高いところに目標を持っていくことに意味はないということをお伝えしたかったのです。
むしろあなたが肩肘張れば張るほど、雑談をするはずの相手がプレッシャーを感じてリラックスできなくなってしまうでしょう。
自分のその個性を認め、受け入れた上で、「苦手なりにどう折り合いをつけていこうか」と考えたほうがずいぶん楽になるし、相手のためにもなるのです。
まずはクリアする目標を低めに設定し、それくらいリラックスした気持ちを持つことが、上手な雑談や世間話をする第一歩なのです。
心構え2、雑談・世間話は、あくまで「共感」のためのもの。気の利いたことは言わなくていい
あなたが今抱えている「雑談や世間話ができるようにならなきゃなぁ」という悩み、実は突きつめると「『喋った方がいい』という空気に対応できるようにならなきゃなぁ」という悩みと同じことです。
雑談や世間話をしなくちゃいけないような場面だと言うことは察せられるけど、それができない……。
だとすると、あなたは「気の利いたことを喋らなきゃ!」と思っているのかもしれませんね。
でも実は雑談や世間話では、そこまでハードルの高いことは求められていません。
人間が雑談や世間話をする理由は以下のようなものだからです。
1、お互いの気分に共感して親しむ
2、「今・一緒の場所にいて・話している」という実績を作り、これからの関係につなげる
雑談や世間話では話す内容は本当に何でも良いのです。
相手と気分を共感して
「相手は怪しい者ではないようだ」
「相手は不快感を持ってはいないようだ」
「これから仲良くやれそうだ」
そう確認したり判断したりするための手段にすぎないのですよ。
たとえば、初対面の人が何も喋らずにうつむいていたり、そっぽをむいていたりしたら
「あれ、この人怒ってるのかな?」
「私と喋りたくないのかな?」
と思われてしまいます。こちらは苦手で喋れないだけなのに「喋らないことに何かネガティブな意味があるではないか」と勘ぐられてしまうんですね!
だから、最低限でいいから、雑談力・世間話力を磨いておく必要があるんですね。
「雑談・世間話が苦手」の具体的な克服方法
では、ここからは具体的な克服方法を示していきましょう。
1、お天気の話をマスターせよ!
雑談・世間話の鉄板としてはまずはお天気の話です。雑談や世間話ができない人は、なにはなくともこれをマスターするべきです。
お天気の話と一口に言っても応用して話を広げていくことができ、万能です。
基本形「今日は暑い(寒い)ですね。本当に体調崩しそうで嫌になりますね」
応用系1(「物」に話題を広げる)「午後から雨が降るそうですが、傘はお持ちですか。最近の傘って進化していて便利なものがあるんですよ」
応用系2(「場所」に話題を広げる)「私は北海道出身なので、この暑さは身に堪えるんです」
応用系3(「過去」に話題を広げる)「昔の夏はこんなに暑くなかったというけれど、本当ですかね」(※年輩の方などに尋ねるようにするとなお良いでしょう)
このように、お天気の話題を皮切りに、別の話題へと移行することもできるんですね。もちろん一方的に話し続けてはいけませんよ。
相手の返答を待って反応を見ながらゆっくりと会話してみましょう。
2、話題のニュースをチェックせよ!
あまり親しくない人と雑談や世間話をしなくてはならないとき、共通の話題をすぐに見つけるのはなかなか大変です。
そこで、話題のニュースをチェックして話のネタにするといいでしょう。
犯罪ニュースなどではなく、日本チームが快勝している話だとか、若手のプロ棋士がすごいとか、明るいニュースを話すようにしてくださいね。
「あのようなニュースがあると元気がもらえますよね」
「若いのに実力があって、私も見習いたいです」
などとポジティブな物言いを心がけましょう。
ちなみに話題にしてはいけない3大トピックは
- 政治
- 宗教
- 野球
です。
これらには強い派閥や思想の違いがあることが多いため、人によってはあなたが何の気になしに言った言葉にも過剰に反応されてしまう場合があるので気を付けて。
3、相手に喋らせよ!
「雑談・世間話をしないと!」
と必死になるあまりに、「自分が喋ること」ばかりを考えてしまう人がいますが、これは間違い。
雑談や世間話だってコミュニケーションなのですから、相手もしっかり話してくれないといけません。
そこであなたはもとから雑談や世間話が苦手なのですから、相手に喋らせる戦略を取りましょう。
- 相手が話しているときに目を合わせる
- 相手の言葉にうなづく
- 「~ですか?」などと疑問系で返してあげる
これらのことをすれば、相手は「ああ、私の話に関心があるんだな」と思ってくれ、話してくれます。
4、「実は話し下手なんです」と認めてしまう!
最初にあなたが雑談や世間話が苦手だと言うことをカミングアウトしてしまうのもいい手です。
相手と話し始める際に、
「実は私って話下手なんですよね。雑談や世間話ってどう話していいかわからなくて……でも人の話を聞くのは大好きなんです!」
などと言えば、たいていの人は
「ああ、じゃあこの人が喋らないのは私のことを悪く思っているからとかではなく、単にお喋りが苦手なだけなのね!」
と好意的に見てくれるでしょう。
また、あなたも先に自分の話し下手をカミングアウトしてしまうことで状況を客観的に見られるようになり、かなり心が落ち着くはずです。
カミングアウトの後、雑談・世間話が終了したら、
「話し下手なんですけど、○○さんのおかげで楽しく過ごせました、ありがとう!」
などと感謝の気持ちも伝えましょう。
すると相手は多少会話でおぼつかない部分があったとしても
「ああ、やっぱり少し話し下手なだけで悪い人じゃないのだわ!」
と納得してくれ、あなたに対して悪い印象を抱きにくくなります。
5、「失敗してもいい!」と考えよう!
最初にも言いましたが、雑談・世間話が苦手というのはあなたの個性ですからそんなにすぐには治せません。
しかし、雑談・世間話は共感をするためにあるもので、「とりあえずヘタなりにも一緒に話せた」という事実だけでも大きな意味があります。
もしも少しおぼつかない部分があったとしても、「失敗してもいい!」と考えましょう。あなたが思うよりも、周囲の人はあなたのミスなんか気にしていませんよ。
最後に
いかがでしたか。
コミュニケーション能力は、接した人が多ければ多いほど伸びていきます。
上手に雑談・世間話ができるようになれば、その先のあなたの人生にも必ずプラスアルファとなるでしょう。